世の中にはYahoo!やBing、Baiduなど様々な検索エンジンがありますが、現実的には現在Googleの1強と言っても過言ではありません。2018年3月からの1年間、日本における検索エンジンのシェアはGoogleが72.92%と断トツ。2位のYahoo!がGoogleの検索エンジンを借りて運営していることを考えると、日本の95%のオンライン検索がGoogleに依存していることになります。
実際、Googleはすごく使い勝手の良いツールですし、世界的にもAmazonやApple、Facebookと並んでGAFAと称されるくらいの大企業です。検索の世界において、そう簡単にGoogle1強の流れは崩れそうにありません。
とは言え、Google1強がこのまま永久的に続くか?と言えば、それはまた別の話。栄枯盛衰…時代とともにお客さんの求めるものが変わっていき、そのニーズに合った新しいものがGoogleを凌駕する日がきっとやって来るはずです。
では、Googleの次に主流となる検索エンジンはどんなものになるでしょうか?確実なことは何一つ言えませんが、1つの可能性として最近注目され始めているDuckDuckGoという検索エンジンがあります。DuckDuckGoとは、どんな検索エンジンなのでしょうか?Googleとの比較で説明していきます。
目次
DuckDuckGoが設立されたのは2008年。1997年設立のGoogleに約10年遅れて世に誕生します。Googleとどんな違いを持って誕生したのか?答えはとてもシンプルです。
Our privacy policy is simple: we don’t collect or share any of your personal information.
by DuckDuckGo
DuckDuckGoは、ユーザーの検索履歴を保存したり、IPアドレスを追跡したりすることをしません。実際ページを開いてみると、ファーストビューで「あなたを追跡しない」と断言しています。つまり、あなたのプライバシーが完全に守られるということです。
実際使ってみると、レイアウトの多くの部分がGoogleと重なります。シンプルなメインページもそうですし、キーワードを検索したときにSERPsに上位10件が表示されるところ、SERPsの右にナレッジグラフのようなボックスが別に現れるところなど、パッと見の印象はそっくりです。
一方でGoogleと異なる部分も存在します。例えばSERPsの最後になると、Googleでは2ページ目、3ページ目…と続くための番号が表示されますが、DuckDuckGoでは「結果をさらに表示」をクリックすることで、同じページのまま検索結果の続きを見ることができます。ユーザーは画面のスクロールだけで全検索結果を見ることができるので、この部分はGoogleよりも使いやすくなっているのではないか、と思います。
また、DuckDuckGoでは独自のクローラー“DuckDuckBot”を持っているので、検索結果がGoogleとは変わってきます。さらに、BingやYahoo!など他の検索エンジンなどから情報を引っ張ってきてSERPsに表示させたりすることもあるようです。
そんなDuckDuckGo、現時点でGoogleよりこちらを使うメリットとデメリットをそれぞれ列挙すると…
DuckDuckGoのポリシーであるプライバシーの保護。現時点で完全にプライベートな検索環境を提供する検索エンジンは、僕が知る限りDuckDuckGoだけです。
基本的にGoogleと似たインターフェースは、Googleユーザーにとっても違和感なく受け入れられることでしょう。その上でGoogleにないボタンの配置など新しい部分も取り入れて、さらに使い勝手の良い魅力的な検索エンジンになっています。
徐々に世間の認知度が高まりつつあるDuckDuckGoは、これからもユーザーの数を増やしていくことでしょう。多くのユーザーが集まれば、そこに大きな利益が生まれ、さらに使い勝手の良い検索エンジンへと発展していく可能性が大きくなっていきます。
設立してまだ10年ちょっとのDuckDuckGoには、Googleと比較してユーザーの検索データが圧倒的に足りません。データ不足のため、本当にユーザーが求めている情報を一発で探し出す能力は他の検索エンジンに劣るところは否定できず、僕たちとしては使っていて欲しい情報が得られなくてイライラして来るかもしれません。
冒頭のグラフによると、2018年度のDuckDuckGoの市場シェアはたったの0.12%。いくらGoogleが強すぎるからといって、3位のBingと比較しても約30分の1と、圧倒的にシェアが足りません。これは見方を変えれば将来への大きな可能性を示しますが、逆に簡単に潰れてしまう脆弱性も同時に示しています。
プライバシーの保護は注目に値しますが、それ以外の部分ではGoogleのやっていることと大差ないのが実情です。何か別にGoogleとの差別点を見つけないと、DuckDuckGoをこれ以上目立たせることは難しいかもしれません。
現時点でGoogleは最も強固で、迅速で、信頼できる検索エンジンです。ただデータを大量に保有しているだけでなく、人工知能による機械学習を積極的に取り入れ、常に検索アルゴリズムとランキングを更新し続けています。
一方で、Googleはユーザーから抽出したデータを特定の人々や企業のために適用していきます。企業の方針としてこの事実を表明している以上、倫理的に問題があるわけではありません。でも、Googleを使っている僕たちとしては、どこまでの個人情報がどのように使われているのか、完全につかみきれないところはあります。
Googleは現時点で最大の検索インデックス数と、最も賢い検索アルゴリズムを持っています。これらがユーザーにとって最高の検索環境を支えています。
「ググる」という言葉があるように、もはやGoogleは人々の生活に完全に溶け込んだと言っても過言ではありません。
何かわからないことができたときに、手持ちのスマホでググればすぐに答えが出てきます。こんな世の中を作ったGoogleは、ある意味世界中の人々の生活を大きく変えてしまったとも言えるでしょう。
Googleのデータの豊富さや検索結果に対する高い満足度などから、検索キーワードに対するGoogleの回答は非常に信頼性の高いものと考えられています。
しかし実際には、かつてブラックハットSEOを駆使して価値の低いコンテンツを検索上位へ押し上げることができたように、Googleで検索上位を獲得したコンテンツの情報が絶対的に正しいという保証はありません。提供された情報の正誤は、あくまでユーザー自身で判断しなければなりません。
Googleは日々新しいものを試し、サービスをより良いものへ進化させようとしています。その姿勢自体は評価されるべきものですが、時にその変更が、ユーザーが望んでいない悪影響を生んでしまうことがあります。
例えばGoogleのアルゴリズム変更。Googleはこれまでに年に1~2回ペースで、大規模なアルゴリズムのアップデートを行ってきました。その度に検索順位が大きく変化して、今まで主流だった商品やサービスが下火になるきっかけとなり、一方で検索順位が下位で影に隠れていたものが陽の目を見るようになったり…最終的にはお客さんの行動にも影響が出てくるようになるのです。
これはあなたの価値観次第です。プライバシー保護を重視するなら乗り換えてみればいいですし、使ってみて不満があればGoogleに戻ればいいだけです。
実際、DickDuckGoもそれなりにしっかりした検索結果を出してくれていると、個人的には思います。これからDuckDuckGoを使う人が増えてきて、検索結果を含めた使い勝手がさらに改善していければ、本格的にGoogleを脅かす存在になりうるのではないでしょうか。
関連記事:Yahoo! Japan向けSEO対策:Googleと検索結果が違う原因は?
AWAI認定コピーライター
SEO contents institute認定コピーライター
何事も“超一流の専門家から学ぶ”をポリシーとしており、コピーライティング業界で世界最高の権威である全米コピーライター協会(AWAI)でライティングの基礎を習得後、SEOコピーライティングのパイオニアHeather-Lloyd Martin、コンテンツマーケティングの世界的第一人者Brian ClarkにWebコピーライティングを学ぶ。
さらにAWAIでビジネス用Webサイト作成スキルを習得、知識ゼロの状態から自社サイトSuper Clear Contentsを立ち上げる。その経験とインターネット業界の動向をふまえて、個人事業主や副業サラリーマンに向けて最新のビジネス用Webサイト構築方法を提供している。