SEO対策の専門家が、口を揃えてクライアントに言う言葉があります…
あなたのコンテンツを検索上位に表示させたいなら、ロングテールキーワードを狙った記事を書くべきだ。
あなたもSEO対策について勉強したことがあるなら、一度はロングテールキーワードという言葉を聞いたことがあると思います。でも、ロングテールキーワードとはいったい何なのか?あるいは、なぜロングテールキーワードを狙うといいのか?そんな疑問をお持ちなら、このまま記事をお読みください…
目次
ロングテールキーワードとは何か?
ロングテールキーワードとは、端的にいうと検索件数の少ないキーワードのことです。スモールキーワード、ニッチキーワードといった呼び方をすることもあります。
グラフの横軸にキーワードの種類(左からヘッドキーワード、ミドルキーワード、ロングテールキーワード)、縦軸に検索件数(上に行くほど多くなります)としてグラフを書いた時に、グラフの右側が恐竜の長い尻尾のように見えます。
この様子から、検索件数の少ないキーワードがロングテールキーワードと名付けられました。でも実際のSEO対策の世界では、ロングテールキーワードを3つ以上の単語からなるキーワードとして定義されていることが多いので、この記事でも便宜上…
として話を進めることにします。
例をあげましょう。あなたは今、テレビを通信販売で買おうとしています。もし、すでに買うテレビを具体的に決めているなら、Googleで検索するキーワードはこんな感じになるはずです…
この例では、検索に使った単語が「テレビ、パナソニック、32型、4K」と4つあります。3つ以上の単語を使っているので、これはロングテールキーワードとなります。
これに対して…
ショートテールキーワードとは何か?
ショートテールキーワードとはロングテールキーワードの対義語で、1つあるいは2つの単語からなる検索キーワードを指します。ショートテールキーワードは、さらに2つに分類できて…
ビッグキーワード
1つの単語からなるキーワードをビッグキーワード(ビッグワード)と言います。上の例にならえば、あなたの検索意図の軸となる「テレビ」がビッグキーワードです。
ミドルキーワード
ミドルキーワードとは、2つの単語からなる検索キーワードを指します。上の例にならえば、「テレビ パナソニック」や「テレビ 32型」というのがミドルキーワードにあたります。
ロングテールキーワードを狙うメリットは何か?
ロングテールキーワードを狙ったコンテンツ作りには、下にあげるようないくつかのメリットがあります…
必要な文字数が少なくなって、コンテンツが作りやすい
例として、ビッグキーワード「カラーシャンプー」についてのコンテンツ作りを考えましょう。一言でカラーシャンプーと言っても、ユーザーが検索しそうな内容はたくさん思いつきます。例えば、カラーシャンプーの色だったり、作っているメーカーだったり、値段だったり…
こうしたユーザーの疑問すべてにこたえようとすると、どうしても長文のコンテンツを作らざるを得なかったり、作ってみたらまとまりのないコンテンツになって修正が必要になったり…といった面倒な問題が待っていたりします。
一方、最初からロングテールキーワードを想定したコンテンツを作るなら、例えば…
こんなキーワードを想定してコンテンツを作るなら、ビッグキーワードで「カラーシャンプー」を狙うよりもずっと楽に記事を書けませんか?コンテンツの文字数も少なくできるので、ビッグキーワードを狙うよりもあなたの労力が圧倒的に少なくなります。
競合が少ないので、オーガニック検索で上位表示されやすい
2つめのメリットとしては、ロングテールキーワードでの対策は競合が少なくなるので、オーガニック検索で上位表示されやすいという点があります。ドメインパワーが弱いwebサイトや立ち上げたばかりのwebサイトでも、ロングテールキーワードなら検索順位トップ10入りも全然夢ではありません。実際にGoogleで検索してみましょう。ビッグキーワード「リフォーム」で検索すると…
Googleが「リフォーム」でインデックスしているページは全部で約3.7億ページもあることがわかります。一方、ロングテールキーワード「リフォーム キッチン 見積もり」で検索すると…
Googleのインデックスは全部で約5200万件と7分の1に減りました。まだまだ競合ページの数が多いと感じるかもしれませんが、少なくともビッグキーワードを狙ってコンテンツを作るよりも、こちらの方がはるかに検索上位を獲得しやすいのはイメージできるのではないでしょうか。
ユーザーが本当に欲しい情報を提供できて、コンバージョン率が上がる
これまで説明してきたように、ロングテールキーワードを検索するユーザーは、より具体的な(あるいはニッチな)情報を欲しがっています。そんなユーザーにあなたが適切な情報を提供できれば、あなたはその分野に詳しい専門家としてユーザーに認めてもらえます。
こうして一旦ユーザーの信頼を獲得したら、あなたはビジネスをすごくやりやすくなると思いませんか?あなたがインターネットで商品を売っているなら、値段が高いなど他の理由がない限りあなたから商品を買ってくれるようになりますし、定期的にメルマガを配信しているならユーザーのメアドを取得しやすくなります(コンバージョン率の増加)。
ロングテールキーワードを狙うデメリットは何か?
一方で、ロングテールキーワードを狙うデメリットもあります。それは…
ことです。もしあなたがキーワードプランナーなどのツールを使えるなら、実際に調べてみてください。上の例にならって2つのキーワード「リフォーム」と「リフォーム キッチン 見積もり」を比較すると、ロングテールキーワードではショートキーワードよりも検索件数が大きく下がるのがわかります。
仮にあなたのコンテンツが「リフォーム キッチン 見積もり」でオーガニック検索1位を獲ったとしても、そのページだけで多くのトラフィックを集めるのは難しいです。このデメリットをカバーするためには、他のロングテールキーワードを狙ったコンテンツを多く作って、それらのページ全部を合わせてユーザーのアクセス数を稼ぎにいく必要があります。
SEO対策の専門家は、なぜロングテールキーワード戦略を勧めるのか?
最近SEO対策の専門家が口々にロングテールキーワード戦略を勧めるのは、ロングテールキーワードはビッグキーワードよりも圧倒的に検索されやすいという事実があるからです。
データを1つ示しましょう。2017年にAhrefsという会社が行った調査結果で、全14億件もの検索キーワードを分析した結果、ロングテールキーワードによる検索比率が86.4%を占めることがわかりました。これに対して、ミドルキーワードによる検索は全体の10.8%、ビッグワードによる検索の比率はたったの2.8%しかありませんでした。
また、この調査で分析した検索キーワードのうち96.54%が、月刊検索数50回未満と非常に低い水準であることもわかりました。
これらの結果から…
ことがわかります。こうしたニッチなキーワードを1つ1つ見つけていき、そこで確実に検索上位を獲っていくことが、あなたのwebサイトに多くのトラフィックを集めるための1つのカギというわけです。
ロングテールキーワードの見つけ方と選び方
ロングテールキーワードの見つけ方には、いくつかの方法があります。ここでは、その中から比較的簡単にできるロングテールキーワードの探し方と選び方を3つご紹介します。
Googleサジェストを使う
Googleサジェストとは、Googleの検索窓にキーワードを入力した時に、そのキーワードと一緒に検索されやすい関連キーワードを自動で表示する機能です。Googleにアクセスさえできれば誰でもできるので、ロングテールキーワードを見つける方法の中では最も簡単な部類に入ります。
実際にビッグキーワード「リフォーム」から、Googleサジェストを使ってロングテールキーワードの候補を探していきましょう…
このように、Googleを使って簡単にロングテールキーワードの候補を複数見つけることができます。あとは、これらの中からユーザーが欲していると思われる情報を選んで、1つ1つ丁寧にコンテンツを作っていくだけです。
Google Search Consoleを使う
Google Search Consoleを使うメリットは、実際にユーザーが検索したキーワードを探せるということです。
例として、当Super Clear Contentsのデータで探してみましょう。サマリーから検索パフォーマンスのレポートを開いて、表示された検索クエリを上から下へ眺めていきます。クリック数が1以上ある検索クエリは、ユーザーが実際に検索したキーワードです。
上の画像は当サイト内の「Googleマイビジネスを削除してローカルSEOから撤退した企業の末路」というページに対する、「google マイビジネス 削除」という検索クエリの検索結果です。。過去3ヶ月間の平均検索順位が56.1位と低いにも関わらず、ユーザーの検索画面に107回も表示されて、そのうち2回はクリックされています。
もし、この「google マイビジネス 削除」というロングテールキーワードをターゲットに記事を書いて、それが検索1ページ目に表示されたらどうでしょう?そのページからのアクセス数がさらに期待できるのは明らかですよね。
このように、ユーザーにそこそこ検索されていて、検索順位が低いロングテールキーワードを探してみてください。そのキーワードについて質の高いコンテンツを作成すれば、効率よくサイトのアクセス数を増やしていくことができます。
キーワードプランナーを使う
キーワードプランナーとは、Googleが提供しているキーワード提案ツールです。あなたがキーワードプランナーを使えるなら、上の2つの方法に加えてキーワードプランナーも使うことをおすすめします。下の例は、ビッグキーワード「カラーシャンプー」の関連キーワードを調べた結果です。この関連キーワードの右側には、大まかな月間の平均検索数が表示されています。
この数字から、ユーザーがどのくらいその情報を欲しているのかを判断することができますし、あなたのコンテンツがどのくらいのアクセス数を集められそうかを推測することもできます。これらの情報も加味してターゲットキーワードを設定すると、あなたのSEO記事作成能力が上がっていきます。
ロングテールキーワードを使ったブログタイトル作成法
これまで説明してきたように、ロングテールキーワード戦略でトラフィックを集めるには、数多くのコンテンツが必要です。そのため、ブログ記事の作成にロングテールキーワードを取り入れていくと、効率よくコンテンツ数を増やしながらトラフィックの改善も狙えるようになります。
そして、コンテンツの内容を正しくユーザーやGoogleに伝えるのに重要なのが、ブログのタイトル。タイトルを効果的に設定すれば、Googleが記事の内容を適切にインデックスして検索結果に好影響を与えますし、ユーザーにも記事の内容が伝わりやすくなりクリック率増加も期待できます。
ロングテールキーワードを狙った記事のタイトル作成自体は簡単です。狙ったロングテールキーワードの構成単語をすべて含めたタイトルにするだけです。カラーシャンプーの例を使ってタイトルを作ると(ロングテールキーワードは「カラーシャンプー アッシュ おすすめ」でした)…
といった感じです。
ただ、ブログタイトル設定で注意しなければいけない点もあります。それは、タイトルに単語を詰め込みすぎないこと。その理由は、Googleの検索結果画面に表示できるタイトルの文字数が決まっているからです。
本来は、タイトルの文字数自体には上限や下限はありません。やろうと思えばすごく長いタイトルを設定できますし、それでGoogleにペナルティーを喰らうようなこともありません。
しかし、Googleの検索結果画面で表示できるタイトルの文字数は約30~35文字と決まっています。それより長いタイトルの場合、最初の30~35文字以降は省略されてしまいます。
もし、この省略部分にロングテールキーワードの構成単語が隠れてしまったら、ユーザーはそのページのコンテンツを正しく判断できなくなってしまいます。その結果、検索結果画面からのクリック率が下がってしまうことが容易に推測されます。
ロングテールキーワードにも3単語以上で上限はありませんが、あまりに単語数の多いキーワードを設定してしまうとGoogleの表示能力を超えるタイトルしか設定できなくなってしまいます。現実的には、タイトルに含める単語は多くても4~5つくらいまでにしておくほうが無難でしょう。
大堀 僚介(Ohori Ryosuke)
AWAI認定コピーライター
SEO contents institute認定コピーライター
何事も“超一流の専門家から学ぶ”をポリシーとしており、コピーライティング業界で世界最高の権威である全米コピーライター協会(AWAI)でライティングの基礎を習得後、SEOコピーライティングのパイオニアHeather-Lloyd Martin、コンテンツマーケティングの世界的第一人者Brian ClarkにWebコピーライティングを学ぶ。
さらにAWAIでビジネス用Webサイト作成スキルを習得、知識ゼロの状態から自社サイトSuper Clear Contentsを立ち上げる。その経験とインターネット業界の動向をふまえて、個人事業主や副業サラリーマンに向けて最新のビジネス用Webサイト構築方法を提供している。