アンカーテキストの重要性と、SEO対策で最大限に効果を上げるための設定・最適化方法
SEO対策をやっていれば、アンカーテキストという単語を一度は耳にすることでしょう。アンカーテキストは、内部SEO対策の一環として避けて通ることができないものの1つです。幸い、それほど難しいものではないので、これを機会にしっかり押さえてしまいましょう…
目次
アンカーテキストとは何か?
アンカーテキスト(英語でanchor text)とは、他のwebページへリンクが貼られているテキストのことです。テキストリンク、リンクテキストなどと呼ばれることもあります。
WordPress(ワードプレス)で作られたwebサイトであれば、通常アンカーテキストは青色の文字となって、他のテキストと簡単に区別できるようにデザインされています。Webサイトだけでなく、PDFドキュメントにもアンカーテキストが貼られていることがあります。
この青字のテキストには内部リンクあるいは外部リンクが貼られていて、ここをクリックすると指定のページが表示されるようになっています。
WordPressサイトにおけるアンカーテキストの作り方
あなたがWordPressでwebサイトを作っているなら、アンカーテキストの作り方は簡単です。記事の編集画面で対象となるテキストを指定して、上にある鎖のアイコンをクリックします。
すると、画面にリンク先のURLを入力するボックスが出てくるので、ここにリンク先のURLを入力してリターンをクリックすれば設定完了です。
アンカーテキストをクリックした時に元のページも画面に残しておきたい場合には、リターンの横にある3つの点のマークをクリックして、「別のタブで開く」にチェックを入れておきます。
一方、HTMLでのアンカーテキスト設定のやり方は、次のようにアンカーリンク(aタグ)を記入すればOKです。
<a href=“リンク先のURL”>アンカーテキスト</a>
ページ内リンク作成時のアンカーテキストの書き方
ページ内リンク作成時のアンカーテキストの書き方も、基本的には同じです。ただ、リンク先はURLで設定するのではなく、リンク先に目印をつけておいて、そこにリンクを貼るようにします。
Gutenbergならやり方は簡単です。下にビデオで実践しているので、こちらをご参照ください…
SEO対策としても重要なアンカーテキストの書き方
SEO対策としてのアンカーテキストの役割は、実はここでは語り尽くせないほど奥深いものがあります。
以前はGoogleがアンカーテキスト内のキーワードを重視していたこともあり、「アンカーテキストを変えたら、被リンク先の検索順位が上がった!」という話がいくらでもありました。こうしたことから、アンカーテキストにキーワードを詰め込むといった付け方が、SEO対策としても当たり前の手法でした。
それが2012年のペンギンアップデート以来、過剰に操作されたアンカーテキストがスパムと判断されるようになり、アンカーテキストを操作していたサイトがペナルティーの対象になって、軒並み検索順位を大きく落としました(現在はGoogleのアルゴリズムが発達して、アンカーテキストへのキーワード詰め込みだけでペナルティー対象とはならなくなりました)。
とは言え、SEO対策としてのアンカーテキストの重要性が下がったわけではなく、Googleも検索品質を向上させるためにアンカーテキストの情報を参考にしていることを公言しています。
というわけで、アンカーテキストの最適化がSEO対策としてますます重要になってきました。これから、全部で7種類のアンカーテキストの書き方を紹介していきます。
例として、以前当ブログでご紹介したMozのLink Explolerというツールを紹介したくて、自分のサイトから外部リンクを貼ることにします。
完全一致
アンカーテキストが、被リンク側でランクインさせたいそのままのキーワード又はキーフレーズ(フルマッチ)である場合。
例:MozのLink Explorerはおすすめです。
フレーズ一致
アンカーテキストが、被リンク側でランクインさせたいキーワード又はキーフレーズを含む場合。
例:MozのLink Explorerはおすすめです。
Mozの例から外れますが、ブログ記事にリンクを貼る場合は、ブログタイトルをそのままアンカーテキストにしてしまうという手もあります。下の例では、自然にターゲットキーワード「パンくずリスト」がアンカーテキスト内に含まれます。
例:[SEO対策初心者向け]パンくずリストとは何か?
部分一致
アンカーテキストにランクインさせたいキーワード又はキーフレーズがすべて含まれているが、出現順序が変わっていたり関係のない文字が入ったりして、正確なフレーズではなくなっている場合。
例:MozのLink えExplorerはおすすめです。
ブランド名
アンカーテキストが、被リンク先でランクインさせたいキーワードではなく、ブランド名になっている場合。
例:MozのLink Explorerはおすすめです。
URLリンク
アンカーテキストが被リンク先のドメインやURLそのままになっている場合。
例:MozのLink Explorer(https://moz.com/link-explorer)はおすすめです。
ランダム
アンカーテキストにターゲットキーワードを含まない場合。例えばアンカーテキストを「こちら」とか「ここをクリック」にして、合わせて読みたい関連記事にリンクを貼る場合です。
例:MozのLink Explorerはおすすめです。無料で使えるので、ぜひこちらをクリックして試してみてください。
画像リンク
アンカーテキストが、写真など画像の代替テキストとしてリンクされている場合。この場合、画像をクリックすると被リンク先のページが開きます。
例:<img arc=“/link-explorer.jpg” alt=“Link Explorer”/>
内部リンクの最適化で重要な「アンカーテキストの分散」
現在のSEO対策では、こうした数々のアンカーテキストを駆使して、内部リンクの最適化のためにアンカーテキストの分散という作業を行います。その目的は、Googleにスパム行為と認定されないようにしながら、被リンク先のターゲットキーワードをGoogleに伝えることです。
例えば、あなたがwebサイトでマットレスの通信販売をしているとします。そして、ブログでお客さんに人気のあるマットレスを紹介して、そのページのターゲットキーワードを「人気マットレス」として、他のページから内部リンクを貼ることにします。
まだコンテンツの数が少ないうちは、アンカーテキストを完全一致の「人気マットレス」としていて問題ないでしょう。でも、リンク元のページが次第に増えていくと、完全一致のアンカーテキストだけではGoogleにスパム行為と認定されるリスクが高くなっていくと考えられています。
こんな状況になったら、そろそろアンカーテキストをばらしたほうがいいでしょう。上に紹介したフレーズ一致、部分一致、URLリンクなどを駆使して、バラエティーに富んだアンカーテキストを設定していきましょう。共起語を使ったフレーズ一致や部分一致が使いやすいでしょうか。例えば…
- 人気マットレスの料金比較
- マットレスの人気ランキング
- このマットレスはなぜ人気なのか?
といった感じで、ちょっと考えればいくらでも思いつくはずです。
アンカーテキストをどれくらいの割合で分散させれば良いか?
ちょっとSEO対策に詳しくなると、じゃあどれくらいの割合でアンカーテキストを分散させればいいの?という疑問が浮かんできます。
でも残念ながら、その基準をGoogleが公表しているわけではないので、適切なアンカーテキストの分散割合は世界中の誰にもわかりません。専門家によって「完全一致を10〜20%以下にすべき」とか「1%以下にすべき」とか、いろいろな意見がありますが、どれも信頼できるデータに裏づけされた主張ではないのが現状です。
一方で、独自の調査によって「アンカーテキストの中身はそれほど重要ではない」と結論づけている専門家もいます。そのうちの1つ、Ahrefsという企業のブログでは、全部で38万件のwebページを分析した結果、アンカーテキストの内容と検索順位との相関関係はほとんどなかったと発表しています。
そして、この問題に対して当のGoogleはどう回答しているかというと…
内部リンクが何かトラブルを起こすことは、普通はない。「絶対に」ではなく「普通は」と言ったのは、「絶対に大丈夫」と言った瞬間に同じアンカーテキストで1ページに5000本ものリンクを貼る奴が出てくるからだ。でも普通のサイトで、ブレッドクラム(パンくずリスト)があって一般的なテンプレートを使っていたとして、ユーザーがサイト内を移動するのを案内しているのであれば、全く問題ない。
by Matt Katz
とウェブマスター向けのビデオで回答しています。
実際、サイト内にパンくずリストを設定すれば、無条件でトップページへのアンカーテキストがついてきます。あなたが新しいページを作るたびに、ページの内容に関わらず、トップページへのアンカーテキストが1つずつ勝手に増えていくのです。
もしアンカーテキストだけでGoogleがペナルティーを発動するなら、僕たちはある一定以上のコンテンツを作ってはいけない、と言われているに等しくなってしまいます。あるいは、その時点でパンくずリストを削除しなければなりません。上のビデオでは、そういった心配はしなくて大丈夫だと、Googleが保証してくれているのです。
なので僕の場合は、アンカーテキスト分散の割合をそれほど強く意識していません。自然な流れでフレーズ一致や部分一致を作れるならそうするし、難しいなら無理せず完全一致でアンカーテキストを作っています。
適切なアンカーテキストの文字数は?
アンカーテキストの文字数制限はありませんが、Googleはある一定の長さ以上のアンカーテキストを無視すると言われています。
もう10年以上前の話ですが、あるイギリス人のSEO対策専門家が独自の調査を行い…
Googleは先頭から約50文字までをアンカーテキストとして評価する
と結論づけました。半角アルファベットで約50文字なので、全角の日本語では約25文字となります。この基準が今も正しいかどうかはわかりませんが、できればアンカーテキストに含めるキーワードを最初の25文字以内に収めるのが望ましいと思います。
サーチコンソールを使った外部サイトのアンカーテキストの調べ方
ここまで当記事を読んできたあなたは、外部のサイトからあなたのサイトに貼られたリンクでどんなアンカーテキストを使われているのか、気になっているかもしれません。その疑問はサーチコンソールで一発解決です。
Google Search Consoleにログインして、メニューから「リンク」という項目をクリックします。すると、外部リンクの項目の中に「上位のリンク元テキスト」という項目があります。
さらに「詳細」をクリックすると、外部のサイトが使っているアンカーテキストのサマリーが出てきます。右上のダウンロードボタンを押せば、CSV形式でスプレッドシートにダウンロードもできて便利です。
大堀 僚介(Ohori Ryosuke)
AWAI認定コピーライター
SEO contents institute認定コピーライター
何事も“超一流の専門家から学ぶ”をポリシーとしており、コピーライティング業界で世界最高の権威である全米コピーライター協会(AWAI)でライティングの基礎を習得後、SEOコピーライティングのパイオニアHeather-Lloyd Martin、コンテンツマーケティングの世界的第一人者Brian ClarkにWebコピーライティングを学ぶ。
さらにAWAIでビジネス用Webサイト作成スキルを習得、知識ゼロの状態から自社サイトSuper Clear Contentsを立ち上げる。その経験とインターネット業界の動向をふまえて、個人事業主や副業サラリーマンに向けて最新のビジネス用Webサイト構築方法を提供している。
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