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CheiRankとは何か?

突然ですが、CheiRankという言葉を聞いたことがありますか?多分、聞いたことがないのではないでしょうか?僕もつい最近まで知らなかったんですが、このCheiRankというもの、日本のSEO業界では認知度がめちゃ低い割に、半端なく重要なアルゴリズムかもしれません。

もしあなたがこのCheiRankの存在を知らなかったというのなら、この記事を最後まで読み進めることを強くおすすめします。このCheiRankというものが確かに存在するなら、きっとあなたが今までやってきたSEO対策は何だったのか?というくらいインパクトのある話になるからです…

CheiRankとは何か?

CheiRankとは、ざっくりと言ってしまえばwebページからの発リンクの数と質を評価するアルゴリズムとでも言いましょうか。PageRank(ページランク)の概念と非常に似ているのですが、PageRankは被リンクの数と質を評価するのに対し、CheiRank発リンクの数と質を評価するというところで違います。

あるwebページが記事内に多くの発リンクを含んでいて、かつそれらが権威性の高いページに向かっている場合、そのページは高いCheiRankを獲得します。一方、発リンクがないwebページや、信頼性に乏しいページへ発リンクが貼られている場合などでは、そのページのCheiRankは低くなる…というわけです。

こんなアルゴリズムがあるって知ってました?知らなくても無理はありません。何せ、英語で検索してもほとんど情報がないんですから。でも、このアルゴリズムがあるって仮定すれば、今までうやむやになっていたGoogle側の発言の意味がわかってくるんですよ。例えば…

GoogleはCheiRankを使ってコンテンツのE-E-A-Tを評価する?

Googleが以前から提唱しているE-A-Tの概念(最近、さらにExperienceのEがついてE-E-A-Tとなりましたね)。「E-E-A-Tは直接のランキングファクターではない」とGoogleはアナウンスしており、また「Google内でE-E-A-Tのスコア化も行なっていない」とも公言しています。

では、どうやってE-E-A-Tの評価が高いコンテンツをGoogleは検索上位に表示しているのか? 経験のEは言わずもがな、Authority(権威性)の評価はページランクでカバーできるとして、特にE(専門性)とT(信頼性)はどう評価しているんだろう…多くの人は疑問に思っていたことでしょう。この疑問、CheiRankの存在を仮定すれば一気に解決です。

なぜならCheiRankを使えば、サイト管理者が適切な外部ページに発リンクを貼っているかどうか評価できるからです。

あなたがブログ上で自分の考えを主張する時、自分の考えが正しいことをどうやって証明しますか?他のサイトで同じような主張をしているページを探してリンクを貼りますよね?その外部ページの記事の作者がその分野で専門性の高い人だったら、その記事を引用しているあなたの意見も専門性かつ信頼性が高いという評価ができますし、リンク先が一般人の雑記ブログであればそれほど強い説得力は生まれませんよね?

CheiRankを使えば、Googleもこれと同じ形でコンテンツの専門性と信頼性を評価できるわけです。どうですか?E-E-A-Tについて、だいぶ理解が進みませんか?このアルゴリズムの存在を念頭に置けば、権威性の高いページに発リンクを貼ることがSEO対策の重要な施策の1つということがわかってくるのです。

リンク切れやリダイレクトループの放置がSEO的に良くない理由もCheiRankで説明できる

また、Googleが度々「ユーザーエクスペリエンスの観点から良くない」とアナウンスしていたリンク切れの問題…これも同様にCheiRankを想定すればその理由は明らかです。だって、あなたの主張を裏付ける根拠がなくなるわけですから。リンク切れが多ければ多いほど、あなたの作ったページはより胡散臭いものに変わっていくわけです。リダイレクトループの問題も同様です。そりゃあ、オーガニック検索の順位にも悪影響でますよね。

CheiRankがもっと注目されるべき理由

とは言っても、現時点ではこのCheiRankの存在をGoogleが公言しているわけではありません。200以上あるとされているランキングファクターのほとんどが非公開なのと同じように、僕が調べた限りでは、このCheiRankの存在についてもGoogleからの公式なアナウンスは見つかっていません。

でも、だからといってCheiRankの存在を疑問視するのはもったいないです。実際、アメリカの超名門大学・コーネル大学では2017年にCheiRankについてのクラスが開かれているようですし、この時点でアメリカのSEO専門家と日本のSEO専門家の間に大きな知識の差があると言ってもおかしくないかも知れません。

さらに言うと、PageRankと違って…

CheiRankは自分自身でコントロールして高くも低くもできる

わけです。もし僕たちがCheiRankを完全にコントロールできるようになれば、たとえ被リンクを思うように獲得できなくても検索順位爆上がり…といった状況にも期待が持てるかも知れません。

というわけで、このCheiRankはもっと日本でも注目されるべきだと僕は思うんですが、あなたはどう思いますか?あなたも僕の意見に同意されるなら、どうぞこの後の記事にも目を通してみてください。CheiRankを上げるために僕たちがすべきことを具体的に説明していきますので…

CheiRankを上げるために僕たちがすべきたった2つのこと

それでは、実際にCheiRankを上げるために僕たちがすべきことを具体的に説明していきましょう。でも、その前に1つ美味しい情報をお伝えしておきましょう。Wikipediaにこんなことが書いてあるんですが…

Due to inversion of link directions the CheiRank ranks the network nodes in average proportionally to a number of outgoing links.

by Wikipedia

ざっくり日本語に訳すと、CheiRankは発リンクの数に比例して平均的にランク付するって書いてあるんです。つまり、「理論上は」発リンクを貼りまくる方がCheiRankが上がるということなんです。これを知ったら、CheiRankの評価upに向けて俄然やる気が出てきませんか?

CheiRank対策その1:良質なコンテンツをたくさん作る

CheiRank対策を考える上でも、良質なコンテンツの存在はマストです。というのは、昔のようにリンク集あるいはそれに似たページからのリンクをGoogleは評価してくれないからです。特に外部への発リンクを貼る時には、コンテンツの本文からアンカーテキストを使って貼る必要があります。言い換えれば、外部への発リンクを自然に貼れる内容でコンテンツを作成する必要があるということです。

このため、コンテンツを作成する時には念入りにネットリサーチを行い、内容に信頼を置けそうな関連コンテンツを多めにピックアップしておきましょう。今まで説明してきたCheiRankの理論をそのまま受け入れれば、新記事を作成して外部の関連コンテンツに発リンクを貼るたびに、理論上そのページのCheiRankがどんどん上がることになりますよね。

また、その新記事がGoogleによって高品質と評価されるようなものなら、今度はその記事を信頼できる情報源として内部リンク構築に利用できます。こうして内部リンクを網目のように張り巡らせることができれば、CheiRankが上がる上にリンクジュースの分配、クローラー対策などなど、SEO対策として多くのメリットが生じます。

CheiRank対策その2:サイドバーやフッターのリンクも活用する

CheiRankを上げるためには、サイドバーやフッターのリンクも活用すると良いでしょう。サイドバーやフッターは内部リンクを貼る場所として使います。Googleも内部リンクを貼る場所としてのサイドバーやフッターを否定していないので、その点はご安心を。

これらの場所に貼る内部リンクはどんなものが良いでしょうか?例えば、人気ブログ記事ランキングなどはいかがでしょう?多くのユーザーが知りたがっている情報に簡単にアクセスできるようになるので、このようなリンクを貼れば確実にユーザーエクスペリエンスは上がります。

もちろん、あなたの運営するサイトの中で特に重要なページへリンクを貼るのもおすすめです。内部リンクであることが前提ですが、これらの領域ならアンカーテキストなしで自由にリンクを貼ることができます。ユーザーエクスペリエンスを考慮しながら、あなた好みでいろいろとカスタマイズしてみてください。でもGoogleによると、内部リンクの貼りすぎは逆に良くないらしいですよ。あくまでも常識の範囲内に留めておく必要がありそうです…

CheiRankについての最後の問題:CheiRankとPageRankのどっちを優先する?

このトピックの最後に、おそらく多くの人が気になっている「CheiRankとPageRankのどちらを優先すべきか?」という点について、僕個人的な意見をお伝えしてこの記事を終えることにします。

SEOに少し詳しい人なら想像に難くないと思いますが、理論的にはCheiRankが上がるほどPageRankが下がるという、CheiRankとPageRankとの間に逆相関がある可能性が考えられます。というのは、外部サイトへ発リンクを貼ってしまうと、リンクジュースがそこから外部サイトへ漏れてしまって自サイト内のPageRankが下がる…といったことが理論上起こりうるからです。

では、CheiRankとPage Rank、どちらを優先するのがいいのでしょう?これについては絶対正しい回答というものはないかもしれませんが、現時点での僕の意見は「CheiRankを優先すべき」です。

その根拠は、2019年7月26日のEnglish Google Webmaster Central office-hours hangoutでのJohn Muellerの発言にあります。この中でJohnは…

It’s definitely not the case that if you use normal links on your website that you would rank any worse than if you put nofollow on all outgoing links.

[和訳]外部への発リンクを全部nofollowリンクにした時より、通常のリンク(dofollowリンク)にした時の方が検索結果が悪くなることは絶対にない。

by John Mueller

と言っています。この発言から推測すると、CheiRank増加のメリットがPageRank低下のデメリットを上回るということでしょうか。また、この発言に続いて…

I suspect it’s even, on the contrary, that if you have normal linking on your page then you would probably rank a little bit better over time.

[和訳]むしろ、通常のリンクが貼られている方が、時間経過とともに検索順位が少し上がるんじゃないだろうか。

by John Mueller

なんてことも言っています。この発言は「GoogleがE-E-A-Tを評価するのにCheiRankを使っている」ことを暗黙で認めているようにすら僕には聞こえるのですが、ここまでこの記事を読んでくれたあなたはどう思いますか?

まとめ

いかがでしたか?今回は今までほとんど日本語での情報がなかったCheiRankなるものの概念とその対策についてお話しました。もし本当にCheiRankなるものが存在しているのなら、PageRankを上げるために被リンク集めをするような過去のSEO対策が虚しくなるほどのインパクトがありませんか?自分ではコントロールできないPageRankを上げるために労力を使うより、100%自分でコントロールできるCheiRankを上げるために時間を使う方が絶対にいいですよね?

今回ご紹介したについて、追加で知りたいことは何かありませんか?今後のコンテンツ作成の参考にさせていただきますので、よろしければ下のコメント欄に一言書き残していってくれると嬉しいです…

大堀 僚介(Ohori Ryosuke)

AWAI認定コピーライター
SEO contents institute認定コピーライター

何事も“超一流の専門家から学ぶ”をポリシーとしており、コピーライティング業界で世界最高の権威である全米コピーライター協会(AWAI)でライティングの基礎を習得後、SEOコピーライティングのパイオニアHeather-Lloyd Martin、コンテンツマーケティングの世界的第一人者Brian ClarkにWebコピーライティングを学ぶ。

さらにAWAIでビジネス用Webサイト作成スキルを習得、知識ゼロの状態から自社サイトSuper Clear Contentsを立ち上げる。その経験とインターネット業界の動向をふまえて、個人事業主や副業サラリーマンに向けて最新のビジネス用Webサイト構築方法を提供している。

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大堀 僚介

全米コピーライター協会(AWAI)認定コピーライター SEO content institute認定SEOライター 何事も“超一流の専門家から学ぶ”をポリシーとしており、コピーライティング業界で世界最高の権威である全米コピーライター協会(AWAI)でライティングの基礎を習得後、SEOコピーライティングのパイオニアHeather-Lloyd Martin、コンテンツマーケティングの世界的第一人者Brian ClarkにWebコピーライティングを学ぶ。 さらにAWAIでビジネス用Webサイト作成スキルを習得、知識ゼロの状態から自社サイトSuper Clear Contentsを立ち上げる。その経験とインターネット業界の動向をふまえて、個人事業主や副業サラリーマンに向けて最新のビジネス用Webサイト構築方法を提供している。

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