Yahoo! Japan向けSEO対策:Googleと検索結果が違う原因は?
Yahoo! JapanとGoogleで同じものを検索したとき、表示される検索結果が微妙に違うのをあなたは知っていますか?
例えば、検索キーワードを「温泉旅行」とした時の、Yahoo! JapanとGoogleの検索結果画面(SERPs)はこんな感じです…
Yahoo! Japanで「温泉旅行」を検索した時の検索結果画面
Googleで「温泉旅行」を検索した時の検索結果画面
上の画像は、Yahoo! Japan、Googleともに、広告からオーガニックサーチの検索上位数件までを表示しています。両者を比べてみると、それぞれに表示された検索結果が少し違っているのがわかりますね。
上の例でいくと、Yahoo! JapanのSERPsには広告がまず表示されています。一方のGoogleのSERPsには広告がなく、最初からオーガニックサーチの順位が表示されます。さらに、オーガニックサーチの順位も微妙に違っていて、Yahoo! Japanでは第2位が「楽天トラベル」なのに対し、Googleでは第2位が「H.I.S.」です。
目次
Yahoo! JapanへのSEO対策:Googleと比較してここが違う
Yahoo! Japanは現在日本でNo.1のシェアを誇る検索サイトとして、多くのユーザーに使われています。そのYahoo! Japan、以前は独自の検索エンジンを持っていたのですが、今はGoogleのアルゴリズムを利用してコンテンツの質を評価し、検索結果を表示するようになっています。なので、大まかな部分ではYahoo! JapanとGoogleの検索順位は似ています。
でも、両者の結果は完全には一致しません。なぜでしょうか?それを理解するには、Yahoo! Japanのちょっと複雑な背景を理解しなければなりません(ちなみにこのブログ記事では、わずらわしいのを承知であえてYahoo!をYahoo! Japanと表記しています。その理由は後ほど)…
Yahoo! Japanが優先的にSERPsに表示させるコンテンツ
Yahoo! Japanはポータルサイトの1つで、検索エンジン以外にもさまざまなサービスをユーザーに提供しています。例えば…
- ニュース
- Yahooメール
- ショッピング
- オークション
- 天気予報
- 乗り換え案内
- クレジットカード決裁
- Q&A
などなど。さらに、Yahoo! Japanと提携しているパートナーブランドからのサービスも一緒に提供しています。
Yahoo! JapanのSERPsでは、ユーザーの入力した検索クエリによって、これらのサービスに関連するコンテンツが優先的に表示されるようになっています(もちろんユーザーの需要があるコンテンツですが)。一方のGoogleのSERPsには、あくまでアルゴリズムに則って判断されたコンテンツの質に応じてランキングが表示されます。現時点では、GoogleのSERPsでオーガニックサーチと一緒に関連サービスが表示されることはありません。
Yahoo! JapanとGoogleの検索結果の違い:同じアルゴリズムを使うけれど…
Yahoo! JapanはGoogleと違って、積極的に関連サービスのコンテンツをSERPsに表示しています。ただ、他にもYahoo! JapanとGoogleの違いがあります。それを説明するために、まずは下の画像をご覧ください…
Yahoo! Japanで、検索ボックスに「ホームページ作成」と入力した時の関連キーワード
Googleで、検索ボックスに「ホームページ作成」と入力した時の関連キーワード
これらの画面は、Yahoo! JapanとGoogleで同じ検索語「ホームページ作成」を入力したときの関連キーワードです。検索に使ったワードは同じでも、関連キーワードとして表示されるリストが違うのがわかります。
問題は、「この違いが何を意味するか?」です。Yahoo! JapanもGoogleも、ユーザーが入力したキーワードに対して、役に立ちそうな関連情報を予測して関連キーワードを表示しています。その予測の元になっているのが、過去のユーザーの検索データです。
過去にユーザーが同じ検索ワードを使って検索して、どんな情報を必要としていたのか?このデータをYahoo! JapanもGoogleも蓄積していて、そこから立てた予測を元に関連キーワードを表示しているのです。つまり、この違いが意味することは…
Yahoo! JapanとGoogleは、それぞれ独自にユーザーの検索データを蓄積している
さらに言うと、
Yahoo! Japanを使うユーザーとGoogleを使うユーザーは、それぞれ別の情報を必要とした
ということになります。そして、それぞれのユーザーが欲しがるコンテンツを順に表示した結果が、Yahoo! JapanとGoogleのSERPsの違いとなって表れているのです。
GoogleよりYahoo! Japanで集客したい…そんなあなたがとるべきSEO対策
Yahoo! JapanもGoogleのアルゴリズムを使ってコンテンツを評価しているので、例えば、
Googleでは100点満点中89点なのに、Yahoo! Japanではたった21点だった…
というようなことは起こり得ません。良質なコンテンツが重要という意味では、相手がYahoo! JapanでもGoogleでも、基本的にとるべきSEO対策は一緒です。そのため大きな流れとしては、Yahoo! Japanだけを狙った特別なテクニックやツールは不要ということになります。
ただ、「Yahoo! JapanとGoogleのユーザーが求める情報が異なる」という事実を無視することはできません。もしYahoo! Japanでの検索ランキング上位を狙うなら、GoogleではなくYahoo! Japanのユーザーが求めているコンテンツを作っていかなければなりません。
そのためには、Yahoo! JapanのSERPs画面に注目します。上位表示されているコンテンツのリストから、さらに関連キーワードのリストから、ユーザーがどんな情報を欲しがっているのかを推測し、それに合わせたコンテンツを作成することが大切です。
Yahoo! Japanに有料広告を出すときの2つの注意点
Yahoo! Japanはオーガニックサーチの表示についてはGoogleを利用していますが、広告は別です。Googleに対してお金を払って表示させた広告は、Yahoo! Japanでも同じように表示されるということではありません。もしあなたがYahoo! Japanに表示させるために広告を出すなら、GoogleではなくYahoo! Japanにお金を払わなければなりません。
もう1点。勘違いしやすいところですが、実は…
Yahoo! Japanと海外のYahoo!は全く別の会社
なのです。なので、もしあなたがYahoo! Japanに広告を出す目的でアメリカのyahoo.comにアカウント登録をして、そこで「Japan」をターゲットに広告を出しても、その広告はYahoo! Japanの方には表示されません。
これらの媒体に広告を出すなら、Yahoo! Japanと海外のYahoo!、そしてGoogleをしっかり区別しなければなりません。
関連記事:DuckDuckGo|Googleを脅かしうる新しい検索エンジンの実力を徹底比較
大堀 僚介(Ohori Ryosuke)
AWAI認定コピーライター
SEO contents institute認定コピーライター
何事も“超一流の専門家から学ぶ”をポリシーとしており、コピーライティング業界で世界最高の権威である全米コピーライター協会(AWAI)でライティングの基礎を習得後、SEOコピーライティングのパイオニアHeather-Lloyd Martin、コンテンツマーケティングの世界的第一人者Brian ClarkにWebコピーライティングを学ぶ。
さらにAWAIでビジネス用Webサイト作成スキルを習得、知識ゼロの状態から自社サイトSuper Clear Contentsを立ち上げる。その経験とインターネット業界の動向をふまえて、個人事業主や副業サラリーマンに向けて最新のビジネス用Webサイト構築方法を提供している。
コメントを残す