ウェブサイトを開設して間もない間は大丈夫なのですが、順調にアクセス数が伸びていくと遭遇しうるエラーがあります。あなたのサイト自体に大きな問題がなくても発生しうるこのエラー、気づかずに放置していると「本来獲得できていたファンの喪失」という大きなダメージを被ることになります。
今回のトピックは503エラーという、アクセス数増加に伴って発生するエラーのお話。特に「アクセス数がある一定のところから伸び悩んでいる」という場合には、このエラーの存在について一応考えておく必要があります…
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503エラー(Service Temporarily Unavailable)とはHTTPステータスコードの1つで、サーバーのスペックを超えるほどのアクセスが一度に集まったために、ブラウザからのリクエストを処理できない状態を意味します。つまり、同時アクセス数上限を超えてサーバーが過負荷になったために、サイトの利用が一時的に制限されている状態のときに発せられるエラーコードです。
HTTPステータスコードの500番台は「サーバーエラー」とも呼ばれ、何らかの理由でwebブラウザからのリクエストにサーバーが応答(レスポンス)できなかったときに発せられます。サーバー内のバグなど、サーバー内に何らかの問題があるときに500番台のエラーメッセージが発せられます。
このうち503エラーはアクセス過多のときに発生するエラーで、基本的にサイト側にもサーバー側にも大きな問題はありません。ただ、サーバーのスペック不足を意味するので、サーバーのスペックを上げない限り根本的な解決が難しいということも言えます。
このように503エラーが発生するのはサーバーが過負荷になったときですが、サーバーが過負荷になる原因は次のように大きく2 つ考えられます。
1つ目の原因は、YahooニュースやインフルエンサーのYouTubeなど、影響力の強いメディアであなたのサイトが紹介されて、それを見たユーザーによりバズったこと。よく有名人のアメブロなどでアクセス制限が起こりますが、まさにその状態が503エラーの状態です。
2つ目の原因は、あなたのサイトの読み込み時間が長いこと。例えるなら交通渋滞のようなもので、あるユーザーへのデータ提供が終わらないうちに他のユーザーからのリクエストが続々と届くと、次第にサーバーの負荷が大きくなっていずれ限界値を超える可能性があります。
ただ、503エラーの原因がわかっていても、実はこのエラーへの対策は結構難しいです。というのは、基本的にこのエラーの発生は一時的なものなので、タイミングが合わないと503エラーの存在に気づけないからです。404エラーの時のように各種SEOツールで検知するのも不可能で、僕たち自身が手作業でサイトにアクセスして503エラーを見つけにいくしかありません。
503エラーはユーザーのアクセスが多いときに発生するエラーなので、そのタイミングを狙って自サイトにアクセスして503エラーが発動していないかどうか調べてみましょう。読者の多いブログやニューズに紹介されたときはアクセスが伸びやすく、503エラーチェックのタイミングとしては最適です。あとはGoogleアナリティクスのデータからユーザーの訪問が多い時間帯を割り出して、その時間帯にアクセスしてみるのも1つの手です。
このように発見するのが難しい503エラーですから、まずは503エラーを回避するための対策が必要です。エラーが起こるメカニズムを考えれば、その対策法は…
の2点に絞られます。
503エラーを起こさないための最も重要な対策は、安いだけが売りのスペックが低いレンタルサーバーを使わないことです。
値段が安ければ安いほど利用者が多くなり、その分アクセス制限が厳しくなっていきます。また、複数の利用者がいるレンタルサーバーを使っていると、あなた以外の誰かのサイトに過剰なアクセスが集まった場合、サーバー全体が影響を受けてあなたのサイトもトラブルに見舞われる可能性もゼロではありません。そのため、特にビジネスでサイト運営をする場合には、僕は無料サービスを使ったサイト構築やブログ運営をおすすめしていません。
現在日本には、エックスサーバーやさくらインターネットなど、比較的安価で利用できて信頼性の高いレンタルサーバーが多く存在します。しかし他の人との共用であることには変わりがないので、もし金銭的に余裕があるのであれば専用サーバーを使ってサイトを運営するのもおすすめです。
キャッシュとは、ユーザーが訪問したページの情報を一時的に保存する仕組み(あるいは、そのデータそのもの)を表します。
キャッシュが保存されていることによって、次にユーザーからサイトへのアクセスがあった時にいちいちサーバーからデータをダウンロードしなくても、キャッシュを利用して目的のページを表示することができます。その結果、サーバーの負担が減って、503エラーの発生リスクを下げることができます。
WordPressを使ったwebサイトであれば、プラグインを使ってキャッシュの生成や削除などの管理が簡単に行えます。その目的でよく使われるWP Super Cacheというプラグインの使い方を別記事で解説していますので、興味があればリンクをクリックしてみてください。
サイトのデータ読み込み時間を長くする主な要因として、サイズの大きい画像・動画ファイルやJavaScript・CSSなどのソースコードの存在が挙げられます。これらはすべてサイト構築に必要なものですが、データが重くなってしまう難点があるので、できる限りデータを圧縮して読み込みの負担を軽くしてあげなければなりません。
画像ファイルの圧縮に関してはWebPを導入したり、事前に画像ファイルの圧縮処理をしてからサイトに取り込んだりすることで、サイトの負担を軽減することができます。また、WordPressサイトであればAutoptimizeなどのプラグイン導入でJavaScriptやCSSの圧縮ができるので、こうしたデータ圧縮系プラグインを試してみるのも良いでしょう。
こうした対策にも関わらずあなたのサイトで503エラーが発生してしまったら、どうやって対応していけば良いでしょうか?ここでは、実際に503エラーが起こってしまったときに考えるべき対策法について説明していきます。
503エラーに対する一番簡単な対策法は、しばらく待ってみて503エラーが解消されるかどうかを見てみることです。
メディアに紹介されてアクセスが一時的に爆増した状態で503エラーが起こっているなら、いずれほとぼりが冷めて通常通りのアクセスに戻ります。もちろんエラー発動中にやってきた新規ユーザー獲得のチャンスを犠牲にすることになりますが、あなたがそれを受け入れられるのであれば何もしないのが一番の選択かもしれません。
時にはWordPressのテーマやプラグインが503エラーの原因となっていることもあります。それを確かめるために、一時的にWordPressのテーマやプラグインを無効化したり、他のものに入れ替えてみたりするのも大切です。
ただ、503エラー発動中はWordPress管理画面へのアクセスも制限されるので、他のユーザーがあなたのサイトにアクセスしていない時間帯を選んで作業する必要があります。もし管理画面にアクセスできないのであれば、レンタルサーバーのファイルマネージャーなどに入って無効化作業をすることになります(やり方はこちらの記事をご参照ください)
いかがでしたか?今回は非常に対応が難しい503エラーについての原因と対策法について説明しました。一生懸命記事をupしているのに、ある一定のところからアクセス数が伸びない…という場合には、ぜひ一度503エラーの存在を思い起こしてみてください。
503エラーについて、この記事で説明が足りなかった部分はありませんか?今後の記事作成の参考にさせていただきますので、お気軽に下のコメント欄に知りたいことを書き残していってください。
AWAI認定コピーライター
SEO contents institute認定コピーライター
何事も“超一流の専門家から学ぶ”をポリシーとしており、コピーライティング業界で世界最高の権威である全米コピーライター協会(AWAI)でライティングの基礎を習得後、SEOコピーライティングのパイオニアHeather-Lloyd Martin、コンテンツマーケティングの世界的第一人者Brian ClarkにWebコピーライティングを学ぶ。
さらにAWAIでビジネス用Webサイト作成スキルを習得、知識ゼロの状態から自社サイトSuper Clear Contentsを立ち上げる。その経験とインターネット業界の動向をふまえて、個人事業主や副業サラリーマンに向けて最新のビジネス用Webサイト構築方法を提供している。