SEO対策

検索意図とは?質の高いコンテンツを作る第一歩

検索意図とは何か?質の高いコンテンツをつくるために、あなたが知っておくべきこと

Googleの検索結果で上位を獲得するためには質の高いコンテンツが必要…とよく言われます。でも、質の高いコンテンツってどんなコンテンツでしょうね?Googleがその基準を公開していない以上、正解を答えられる人はほとんどいないのではないでしょうか?

一言で言うならば「お客さんの欲しい情報に適切な回答を出せるコンテンツ」が質の高いコンテンツだと僕は考えます。だとすると、お客さんの検索意図(サーチインテントとも呼ばれます)を正しく把握しないと、質の高いコンテンツ…さらに質の高いWebサイトをつくることはできないという話になります。

では、その検索意図って何なの?という話になりますが…

今回のトピックは、この「検索意図」についての話。検索意図とは、検索したキーワードの背後に隠れている、ユーザーが本当に知りたいことを意味します。ユーザーが欲しい情報を探してGoogleで検索してくれたのに、ユーザーの欲しい情報が全然出てこなかったら、そのユーザーはガッカリしてGoogleを使ってくれなくなってしまうかもしれません。なのでGoogleはユーザーの検索意図を正確に把握することに努め、僕たちにもユーザーの検索意図に見合ったコンテンツの作成を求めているのです。

検索意図を3つの種類に分類すると…

実はお客さんの検索意図には、次にあげる3種類のカテゴリー分類があるのを知っていますか?

  1. 情報型:ユーザーが抱える悩みや疑問の解決を目的としたもの
  2. 取引型:商品やサービスの購入など、具体的な行動を目的としたもの
  3. 案内型:ユーザーが特定のサイトに行くことを目的としたもの

これら3種類のカテゴリー分類について、少し詳しく解説していくと…

1. 情報型

このカテゴリーに属する検索意図としては、例えば…

持ち家とマンションのメリットとデメリット

といった、具体的な商品・サービスの購入に直接つながらない疑問を抱えたときが挙げられます。お客さんが自分の置かれた環境を変えたいと考えていながら、何をどうすればいいのか分からない…そんな時に行われる検索です。マンションと持ち家のどちらを選ぶかはもちろん、どの不動産屋に相談するかも、一切お客さんの頭の中にはありません。この時の検索キーワードは、例えば…

持ち家 マンション 比較


持ち家(or マンション) デメリット

という感じになるでしょうね。

業界内では泣く子も黙る大企業も、地域で細々と営業している零細企業も、このお客さんの頭の中では同じスタートラインに立っています。こんなお客さんにいち早く良質なサービスを提供して、自分たちのことを知ってもらい、さらに信頼してもらえれば、その後の他社との競争で優位になるのは明らかですよね。

それを実現するにはインターネットでの情報提供が最適で、ここにSEO対策が注目される理由があります。ここに注目して、情報型検索クエリに対する回答コンテンツを大量に用意しておき、検索順位をできるだけ上げる施策をとり、多くのお客さんの問題解決に取り組むのが、いわゆるコンテンツマーケティング の手法です。

ただ残念なことに、そのコンテンツで悩みを解決できたお客さんのほとんどが満足してしまうので、この段階から商品やサービスの購入へつながる可能性は低いです。仮にSEO対策が功を奏して、検索エンジンからのアクセスが大幅に増えたとしても、その結果必ずしも売り上げupにつながるとは限りません。

関連記事:コンテンツマーケティングに熱心なあなたへ…理想的なブログの文字数はどれくらい?

2. 取引型

情報型の検索で必要な情報を集めたお客さん…一部は購入を諦めますが、残りは購入に向けて一段階前に進みます。この段階になると、検索意図が情報型から取引型に移行します。取引型の検索意図とは、例えば…

◯◯地区で4000万円以内の中古マンション

というように、情報型より具体的で、かつその後の行動につながりやすいものです。実際の検索キーワードは、例えば…

中古マンション ◯◯地区 4000万円

という感じになるでしょうか。

このタイプの検索クエリでヒットしたコンテンツが非常に有益なものであれば、お客さんはそのままマンション購入のつもりで電話をしてしまうかもしれませんし、現地見学の予約を取ってくれるかもしれません。

一方で、マンションの立地条件や価格帯、築年数、駅からの距離など、それと同じ条件のマンションを欲しがる人は少なくなるので、お客さんの検索に対する結果への表示回数はどうしても低くなってしまいます。なので、ネット上で露出度を高めてブランドイメージをあげたい場合には、このタイプの検索意図に対するコンテンツを作っても効果は薄いでしょう。

3. 案内型

最後の案内型の検索意図については、正直言って僕たちがやるべきことがほとんどありません。というのは、案内型クエリの検索意図は…

もうこのマンションを買う!

とお客さんが決めていて、直接そのマンションのサイトに行こうとしているからです。つまり、お客さんが新たに検索エンジンで情報収集するまでもなく、すでにその商品やサービスのことを十分知っている状態…言い換えると「ブランド力が高まった状態」です。

例えば、Appleのファンが新しいPCをネットで買おうとするとき、わざわざ「ノートPC 15万円以内」などと検索したりしませんよね。最初からAppleの公式サイトに飛んで、そこで自分の購入条件にマッチしたPCを探すはずです。このような検索が案内型の検索です。どんなビジネスでも、このようなを増やすことがインターネットマーケティングにおける1つの目標になります。

Googleもユーザーの検索意図を同じように解釈している

この考え方は、元々2002年にAndrei Broderという人が発表した“A taxonomy of web search”というレポートに基づきます。Googleもユーザーの検索意図をこれと同じように分類していて、上に紹介した3つのカテゴリーをシンプルな言葉に置き換えて検索品質評価ガイドラインに掲載しています。

  1. 情報型➖知る
  2. 取引型➖行動する
  3. 案内型➖行く

Googleもこのように検索意図を解釈している以上、お客さんの検索意図を意識しながらコンテンツを作成・公開することが、ターゲットキーワードで検索上位を獲るための必須事項と考えられます。

情報型と取引型…どちらのコンテンツもSEO対策には必要です

ここまで説明してきたように、Webサイトからの売り上げupを考えた場合、特に情報型と取引型の検索意図に対応できるようにしなければなりません。ただ、どちらのカテゴリーも集客目的の観点からは一長一短あり、お互いの長所で短所をカバーし合うようにコンテンツを作成するのが理想です。

一般的によく誤解されやすいところですが、「検索件数の少ないキーワードに対してSEO対策を強化するのは無駄」ではありません。情報型のコンテンツばかりに偏ると、取引型の検索でやってくる新規のお客さんには対応できなくなりますし、あなたの情報型コンテンツで教育されたお客さんもそこでドロップアウトしてしまうかもしれません。残念ながらキラーコンテンツ1本で集客がうまくいくほど、SEOの世界は甘くありません。

関連記事:検索件数の高いキーワードを追い求めることが正しいSEO対策ではない

検索意図とズレたコンテンツでSEO対策をするとこうなります…

ベンチャーでパソコンのセキュリティー対策ソフトを開発している、とある企業。自社開発のウイルスソフトの商品ページを作成し、キーワードリサーチをもとにコンテンツを充実させて、お客さんの好評価レビューをたくさん集めて…でも、キーワード「ウイルス対策ソフト」で検索した結果は良くて20番台。すでにページをupして2年近くなるのに、それ以上順位が上がる気配がありません。

試しにGoogleで「ウイルス対策ソフト」と入力して検索すると、オーガニック検索のトップ10に並んだのは複数のソフトを比較したレビューサイトやAmazon、ヨドバシカメラの人気商品ランキング…中には「ウイルス対策ソフトは不要」というコンテンツもありました。一方、ウイルス対策ソフトの商品ページはPPC広告でしか表示されていません。

これが何を意味するかというと…

キーワード「ウイルス対策ソフト」で検索する人は、そのままウイルス対策ソフトを購入しようとしていない

少なくともGoogleは、このように判断しているということなのです。つまり、「ウイルス対策ソフト」で検索する人は、商品を買いたいのではなく、どの商品を買えばいいのかの判断基準を欲している…とGoogleが考えているということです。こんな時、どんなに商品ページのコンテンツにSEO対策を施しても、その努力はきっと報われないで終わるでしょう。

結局のところ、検索結果画面に何を紹介するのかを決めるのはGoogleなのです。自分が見て、そしてお客さんが見ても素晴らしいと思われるコンテンツでも、 Googleがユーザーの検索意図にふさわしくないと判断すれば、そのコンテンツが検索結果の上位に来ることはありえないのです。

関連記事:
RankBrain導入後のSEO対策:あなたがこれからやるべきことは…
BERTとは何か?Googleの新アルゴリズムアップデートへのSEO対策は…

大堀 僚介(Ohori Ryosuke)

AWAI認定コピーライター
SEO contents institute認定コピーライター

何事も“超一流の専門家から学ぶ”をポリシーとしており、コピーライティング業界で世界最高の権威である全米コピーライター協会(AWAI)でライティングの基礎を習得後、SEOコピーライティングのパイオニアHeather-Lloyd Martin、コンテンツマーケティングの世界的第一人者Brian ClarkにWebコピーライティングを学ぶ。

さらにAWAIでビジネス用Webサイト作成スキルを習得、知識ゼロの状態から自社サイトSuper Clear Contentsを立ち上げる。その経験とインターネット業界の動向をふまえて、個人事業主や副業サラリーマンに向けて最新のビジネス用Webサイト構築方法を提供している。

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大堀 僚介

全米コピーライター協会(AWAI)認定コピーライター SEO content institute認定SEOライター 何事も“超一流の専門家から学ぶ”をポリシーとしており、コピーライティング業界で世界最高の権威である全米コピーライター協会(AWAI)でライティングの基礎を習得後、SEOコピーライティングのパイオニアHeather-Lloyd Martin、コンテンツマーケティングの世界的第一人者Brian ClarkにWebコピーライティングを学ぶ。 さらにAWAIでビジネス用Webサイト作成スキルを習得、知識ゼロの状態から自社サイトSuper Clear Contentsを立ち上げる。その経験とインターネット業界の動向をふまえて、個人事業主や副業サラリーマンに向けて最新のビジネス用Webサイト構築方法を提供している。

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