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検索結果のスニペットからwebサイトの星評価が消失した理由

あなたのwebサイトで集めたカスタマーレビューがスニペットに表示されなくなった理由

9月16日に、Googleが検索結果画面の表示についてちょっとした変更を行いました。その変更は、ある種のwebサイト管理者にとって非常に残念なものでした。

この変更で何が起こったのか、ご自身のwebサイトを検索してみてください。もし今までスニペットについていた星評価が消えてしまっていたら、あなたは今回の変更の被害者です。今までと特に変わらないよ…というのであれば、この記事を読む必要はありません…

Googleはこの日、「リッチスニペットをより便利なものにする」という名目で、一部のカスタマーレビューをリッチスニペットに反映させないことにしました。具体的には…

  1. WordPressのプラグインで作られたレビューフォームからの口コミ
  2. LocalBusinessやOrganizationの構造化データを使って、自分でレビューを管理している場合
  3. 一部の第三者機関のwebサイト上のレビュー(ウィジェットやコードを使ってレビューフォームを作成している場合)

一方、Googleマイビジネスやトリップアドバイザーなど、特定のサイトに書き込まれたレビューや星評価はそのままスニペットに反映されます。また、一部の構造化データで管理されたページでも、評価はそのままスニペットに反映されます(詳細は… >> Googleのブログ: Making Review Rich Results more helpful)。

この黄色の五つ星が、今回のGoogleの変更でなくなってしまいました…

この検索結果画面からの星評価の消失は、インターネットでビジネスをしている企業にとっては無視できない問題です。お客さんが商品やサービスを買うときに、その企業の星評価やカスタマーレビューを参考にするのは当然の流れです。あなたも欲しい商品を検索したときに、検索結果で星評価の高いサイトをクリックしたくなりませんか?

そのために、今まで一生懸命お客さんに口コミを書いてもらってコツコツ積み上げてきたカスタマーレビュー…それを集めるための今までの労力が、今回のGoogleのルール変更で反故にされてしまったと憤る人も少なくないのではないでしょうか。

Googleが一部のサイトをターゲットにした理由

上にリンクを貼ったGoogleのブログによると、その理由は「自作自演を防止するため」です。今回対象になったレビューフォームは、webサイト管理者が自ら偽のカスタマーレビューを作成・投稿でき、お客さんから見て本物の口コミかどうかが判断できないから…とGoogleは説明しています。

でも、世の中そんなズルをする人ばかりではありませんよね。確かに一部にはそういう人がいてもおかしくありませんが、そのせいで今まで地道にレビューを集めていた多くの人たちが一緒に巻き添えをくらうわけです。そういう意味では、このタイミングでの変更に僕も疑問を感じないわけではありません(そんな分かりきったことは、最初からGoogleの方で対策をしておくべきでしょう)。

実際、僕もプラグインを使ってレビューページを作っていたので、この日を境にスニペットから星評価が消えてしまいました。被害は少ないながら、僕も被害者の1人です。僕はカスタマーレビューで決して自作自演をしていませんし、もちろんこれからもするつもりはありません。なので、同じく今回被害を受けたあなたの気持ちはよく理解できます。

とは言え、ここで僕たちがいくら文句を言ったところでGoogleの方針は変わりません。さっさと頭を切り替えて今後の対応を考えていく方が得策です。

検索結果画面からのレビュー評価消失による影響は?

検索結果画面に現れるスニペット上の黄色の星は、そのwebサイトへのクリック率増加に役立つことがわかっています。なので、星が消えることであなたのサイトにやってくるお客さんが少なくなってしまう可能性があります。

幸いなことに、今回のGoogleの変更に対応しなくても検索順位に影響はありません。また、今回対象外にされたプラグインやウィジェット、コードをそのまま使っていても、Googleにペナルティーを食らうようなこともありません。なので、そのまま使いたければ今後も使ってもらって構いません。

今のままの状態で残しておけば、最低限お客さんがページを開いたときに星評価が確認できるようになりますし、お客さんの口コミにもSEO効果が発生して検索順位向上に役立っている可能性があります。なので、そのコメントを元から削除するのはもったいないです。

ただ、今後Googleの検索結果画面に、そのページで集めたカスタマーレビューが表示されることはないでしょう。クリック率の低下が気になるなら、この変化を受け入れて新しいルールに対応していくしかありません。

でも今回のGoogleの変更で根本的な問題は解決しない

さて、カスタマーレビューを自作自演できないようにすること自体は、Googleとして決して間違ったことをしているわけではありません。しかし偽レビューの問題は、今回の変更ですべて解決するわけでもないのです。

実際、Googleマイビジネスで悪意のある口コミが問題になっています。個人的な恨みを理由に、お客さんになりすましてお店や企業の評判を落とすために書かれた口コミ…こうしたコメントの対応に、全世界のビジネスオーナーが困っています。そしてこの問題に対して、現時点でGoogleは有効な対策を示していません。

その点、プラグインでカスタマーレビューを管理していた僕には、スパムコメントに対するストレスは全くありませんでした。僕の方でコメントを書いた人を確認してから掲載できるからです。

これはもう僕たちの好みの問題ですね。悪意のあるコメントに悩まされるリスクを負いながらも、Googleの検索結果画面に星評価を載せてもらうか…あるいはスニペットが貧弱になるのを受け入れて、ストレスフリーでレビュー管理するか。これはちょっと大げさですが…

このままGoogleに従属しながらビジネスをしていくのか

あるいは…

自分の意思でコントロールしながらビジネスを進めていくのか

の選択と言い換えることもできそうです。と言うか、僕自身このイベントを通してみんなが学ぶべき最も重要な教訓は…

Googleは神でも何でもなく、単なる一企業である

ということだと思っています。SEO対策を専門にしている僕が言うのもなんですが…SEO対策だけに頼ったビジネスを運営していると、今回のようなGoogleのルール変更で思いっきりビジネスが傾いてしまうようなことも起こり得ます。SEO対策に集客効果があることは否定しませんが、SEOで集客ができなくなったときにも対応できるようなビジネスを構築する方が、はるかに優先度が高いことだと僕は思います。

大堀 僚介(Ohori Ryosuke)

AWAI認定コピーライター
SEO contents institute認定コピーライター

何事も“超一流の専門家から学ぶ”をポリシーとしており、コピーライティング業界で世界最高の権威である全米コピーライター協会(AWAI)でライティングの基礎を習得後、SEOコピーライティングのパイオニアHeather-Lloyd Martin、コンテンツマーケティングの世界的第一人者Brian ClarkにWebコピーライティングを学ぶ。

さらにAWAIでビジネス用Webサイト作成スキルを習得、知識ゼロの状態から自社サイトSuper Clear Contentsを立ち上げる。その経験とインターネット業界の動向をふまえて、個人事業主や副業サラリーマンに向けて最新のビジネス用Webサイト構築方法を提供している。

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大堀 僚介

全米コピーライター協会(AWAI)認定コピーライター SEO content institute認定SEOライター 何事も“超一流の専門家から学ぶ”をポリシーとしており、コピーライティング業界で世界最高の権威である全米コピーライター協会(AWAI)でライティングの基礎を習得後、SEOコピーライティングのパイオニアHeather-Lloyd Martin、コンテンツマーケティングの世界的第一人者Brian ClarkにWebコピーライティングを学ぶ。 さらにAWAIでビジネス用Webサイト作成スキルを習得、知識ゼロの状態から自社サイトSuper Clear Contentsを立ち上げる。その経験とインターネット業界の動向をふまえて、個人事業主や副業サラリーマンに向けて最新のビジネス用Webサイト構築方法を提供している。

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