COVID-19流行によるユーザーのGoogle検索内容の変化
COVID-19の出現で全世界に大きな影響が出ていますが、それは検索エンジンにおいても例外ではありません。COVID-19が世界的に流行してから、ユーザーの検索内容に大きな変化が現れています…
目次
COVID-19流行によるユーザーの検索状況の変化:難局を潜り抜けるためのネット戦略
Think with GoogleのTara Walpert Levyによると、COVID-19の影響で、ユーザーの検索内容には次にあげる5つの傾向が強くなってきているようです…
- 重要な情報を集める
- 人との新しいつながりを探す
- 日々の生活のルーティンを調整する
- 日々のヒーローを称える
- 自分自身や周りの人の健康を気遣う
新しい生活に必要な情報を集める
日本でも緊急事態宣言が出されて、みんな人と人との接触を極力避けるようになりました。学校は閉鎖し、業種によってはテレワークが始まっています。かつてに比べると電車の混み具合は段違いに減った印象はありますが、まだまだ地域によっては多くのビジネスマンで密集しているエリアがあり、今後電車の本数減便なども考えられているようです。
そんな外出もままならない状況で、ユーザーは今の生活に必要なものに対する検索が増えています。Googleによると、海外では最近以下のトピックで検索数が急上昇しているようです…
- 小売
- 冷凍保存できるタイプの食事
- 宅配
- 短期労働者
- 住宅ローン金利の停止
国によって政府の方針が違うので、日本でも全く同じ検索ワードが急上昇…というわけではないでしょう。でも、例えば「宅配」という単語をGoogleトレンドで調べると、日本でもCOVID-19流行前と比べて倍近く検索されているのがわかります…
この状況を踏まえて、Googleは新しいユーザーのニーズに対応するために…
- まずは厳しい現実を認める
- 信頼できる最新情報の更新に努め、ユーザーの助けになれることを示す
- Webサイトやブログ、SNS、Googleマイビジネスなど、あらゆるプラットフォームを使ってユーザーとの接触を図る
- キャンセルや返金を含めたカスタマーサービスを柔軟にする
ことを、あらゆる業種のオーナーに推奨しています。個人的には、特にこれからの時代、実際に目や手、耳で感じないと伝わりにくいことをネットで伝えられるようなコンテンツを作れれば、ユーザーにとって大いに役に立つサイトになるのではないかと思います。
人との新しいつながりを探す
今まで多くの人に混じって生きてきて、突然他人との接触を避けるように言われても、人間そう簡単に適応できるものではありません。やっぱり寂しくなって人とのつながりを求めるようになって、それが検索結果にも現れているようです。具体的には…
- 自分が写っているYouTubeのビデオ
- 「私と一緒に勉強しましょう!」的なビデオ
- 「一緒に料理しましょう」や「一緒に消毒しましょう」
- 多人数参加型のビデオゲーム
- 仮想の「ハッピーアワー」
日本では、この検索ワードは検索数が急上昇中です…
不謹慎かもしれませんが、今の状況は新たな人とのつながりを作れるような業種にとっては大きなチャンスかもしれません。同様に、オンラインサロンなども今後需要が伸びていく可能性が考えられます。
日々の生活のルーティンを調整する
屋外での活動が減少したことによって、ユーザーの検索習慣も変わってきているようです。北米では、通常週末の昼間に検索のピークとなる「do it yourself」という検索ワードを、夜中に検索する人が増えているとのこと。さらに夜中に発信される番組などにも関心が高まっている様子です。
このような状況から、ユーザーが1日の中でどの時間帯にターゲットキーワードを検索するのかを探ってみるのも、今後のコンテンツ発信に役立ちます。例えば「筋トレ」という単語の1日の検索状況を調べてみると…
全体的に夜間の検索件数が多く、特に22時頃(寝る前)と朝6時頃(起床後)にピークが来ているのがわかります。こうしたユーザーの検索習慣に合わせてYouTubeなどのコンテンツを発信すると、より多くのユーザーにコンテンツを見てもらえる可能性が高くなります。
日々のヒーローを称える
医療従事者をはじめ、命をかけて現場で頑張っている人々に対する関心も高まっています。海外では「clap NHS workers」「thank essential workers」などと言った言葉の検索数が急上昇している様子。日本では例えば…
大阪の吉村知事についての検索数が急上昇。数日前からは「#吉村寝ろ」なんてハッシュタグがついて体調を気遣う声がSNSで広がりました。
こうしたトレンドから、Googleは企業に対して…
- みんなのために働いてくれている人を探して、彼らをサポートしたりお祝いしたりする方法を探す
- 従業員やお客さん、地域の住人の中でのヒーローを探す
- 人間以外でも社会に貢献できるヒーローを探す
と言ったことを推奨しています。個人的には、このタイミングでコーズマーケティングを仕掛けてみても面白いんじゃないかな…と思っています。
自分自身や周りの人の健康を気遣う
当然のことながら、自分自身や家族、友人の肉体的・心理的な健康についても注目が高まっています。アメリカでは、深夜11:00〜3:00の時間帯に「relaxation」という検索ワードがピークに達しているとのこと。それだけ今の状況に対する不安から眠りにつけない人が多いものと推測されます。
また、日々の退屈や不安を解消するためのアクティビティー(リアル、バーチャル問わず)にも人々の興味が向いているようです。スペインではバーチャルツアーの意味を持つ「visita virtual」、イギリスでは「live zoo」といった検索語の需要が伸びている様子。特にメンタルヘルスを保つために全世界の人々が苦労していることがうかがえます。
一方、日本ではどうか?というと…
やはり日本でも、多くの人が暇を持て余して困っている様子。こうした状況を受けて、Googleはユーザーの生活を楽しくできる新しい道を探してみては?と提案しています。
まとめ
今、いろいろな意味で社会が大きく変わっています。この変化に対応して、よりユーザーの生活改善に役に立った企業が、この難局を乗り越えられるだけでなく次世代のリーダー的存在になっていくのではないでしょうか。
大堀 僚介(Ohori Ryosuke)
AWAI認定コピーライター
SEO contents institute認定コピーライター
何事も“超一流の専門家から学ぶ”をポリシーとしており、コピーライティング業界で世界最高の権威である全米コピーライター協会(AWAI)でライティングの基礎を習得後、SEOコピーライティングのパイオニアHeather-Lloyd Martin、コンテンツマーケティングの世界的第一人者Brian ClarkにWebコピーライティングを学ぶ。
さらにAWAIでビジネス用Webサイト作成スキルを習得、知識ゼロの状態から自社サイトSuper Clear Contentsを立ち上げる。その経験とインターネット業界の動向をふまえて、個人事業主や副業サラリーマンに向けて最新のビジネス用Webサイト構築方法を提供している。
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