新しくwebサイトを立ち上げた時、Googleの検索結果にコンテンツが紹介されるまで通常数ヶ月はかかると言われています。しかし一部のサイトでは、公開直後の新コンテンツがいきなりオーガニック検索のトップに表示されることもあります。
ただ残念なことに、この現象は一過性のことが多く、大抵の場合は数日〜数週間の後に一気にランキング低下(あるいは検索ランキングから消失)してしまいます。この現象はGoogleハネムーンと呼ばれているのですが、一体なぜこのようなことが起こるのでしょう?
目次
Googleハネムーンとは何か?
Googleハネムーンとは、新しく立ち上がったばかりのwebサイトが一時的に検索結果トップに表示されることを意味します。新しく立ち上げたwebサイトに起こるGoogleからのお祝いという意味で、SEO業界ではGoogleハネムーンと呼ばれています。
ただ、どのwebサイトにもGoogleハネムーンが起こるとは限りません。ハネムーン効果が起こらないwebサイトもたくさんありますし、ハネムーン効果があったサイトとなかったサイトで決定的な違いがあるというわけでもなさそうです。
また、Googleハネムーンは多くの場合、数日〜数週間で効果がなくなります。すると一気に検索順位が低下し、場合によってはランキング外になってユーザーに見つけてもらえなくなってしまいます。ただ、中にはハネムーン効果が持続して(?)検索上位を維持したまま多くのトラフィックを集めることができるサイトも存在します。
なぜGoogleハネムーンが起こるのか?Googleが回答しています
このハネムーン効果がなぜ起こるのか、今まではよくわかっていませんでした。SEO対策の専門家の間では…
といったもっともらしい仮説を立てて、自らを納得させているかのような状態でした。
このGoogleハネムーンが起こる理由について、2021年5月のEnglish Google SEO office-hoursでJohn Muellerが初めて(?)解説を行いました。Johnによるとハネムーン効果が起こりうるのは事実ですが、その理由は今まで僕たちが想像していたものとはちょっと違うようです。
I think probably what is happening in this particular case is that we’re seeing new content for a website and especially when it comes to new content on a website or new websites overall… there’s kind of this period where we recognize the new content, we can crawl and index the new content but we don’t have a lot of signals for that new content yet.
And then we have to make assumptions. And our systems try to make assumptions where they think this is probably in line with the rest of the website.
But sometimes those assumptions are on the high side where we say oh this is fantastic content, probably…
And sometimes the assumptions are more on the lower side where we’re a little bit more conservative and like, uh we have to be careful with showing this new content.
And that’s something where you’ll see that sometimes new content performs particularly well for a period of time and then it settles down again.
Sometimes it performs kind of badly initially and then settles down in a higher state.
This is something which is essentially just our systems kind of trying to figure out where this new content should fit in before we have a lot of signals about the content.
この回答を要約すると…
- Googleハネムーンは、新サイトのコンテンツをクロール・インデックスしたものの、新サイトから他のシグナルが十分に得られない時に起こりうる
- この時、Googleは新サイトの残りのコンテンツにも質の一貫性が保たれていると仮定してコンテンツを評価する
- Googleによる新サイトの評価が高ければ検索上位に表示され、評価が低ければ検索結果に表示しない
- ただ、後になって多くのシグナルが得られるようになった時に改めてコンテンツの再評価が行われ、ハネムーン効果が消失したり、逆に今まで検索ランキング外だったコンテンツが検索結果に表示されたりするようになる
つまり、Googleはユーザーの反応ではなく、webサイトから得られるシグナルを使ってコンテンツの質を判断しているということです。Googleは常々「Googleアナリティクスのデータはランキングファクターではない」と公言していて、Googleハネムーンが発生するメカニズムもこれとは矛盾しません。
ハネムーン効果消失の原因はあなたのコンテンツにある?
このJohnの発言をもとに、ハネムーン効果が消失するのはどんな時か、具体的に考えてみましょう。
原因として最も考えやすいのが、あなたが全く関係のないトピックのコンテンツを載せてしまったときでしょう。Googleが超ニッチサイト(ある1つのトピックに特化して情報を発信するマニアックなサイト)を大好きなのは、SEOにちょっと詳しい人なら周知の事実。新サイト立ち上げ当初はコンテンツ数が圧倒的に少なく、どうしても新サイトはニッチに特化したサイトのように見えてしまいます。でも、その後コンテンツが充実していくにつれて、新しいコンテンツでニッチ度がどんどん薄まっていき、Googleの当初の期待からどんどん外れていってしまう…そんなケースが一番多いのではないでしょうか?
逆に、これから作るあなたの新サイトでハネムーン効果を持続させたいと思ったら(そもそもGoogleハネムーンが起こるかどうかわかりませんが…)、新サイト立ち上げ前からのサイト設計がとても重要になります。
Googleに超ニッチサイトと評価されるために、新サイトにどんなコンテンツをupしていくか?しっかり戦略を練ってその戦略を忠実に守っていくことが、Googleハネムーンを持続させてオーガニック検索から多くのトラフィックを得る1つのカギになりそうです。あるいは、Googleハネムーンが起こった時点で新コンテンツのupを止めてしまうというのも面白そうです(注:もしあなたがこれをやって結果がうまくいかなくても、一切の責任はとれません)。
Googleが新サイトを超ニッチブログと判断してくれている状態をそのまま残しておくとどうなるか?個人的には興味ありますね。もしあなたがそんな事例をご存知なら、ぜひ下のコメント欄で教えていただけると嬉しいです。
大堀 僚介(Ohori Ryosuke)
AWAI認定コピーライター
SEO contents institute認定コピーライター
何事も“超一流の専門家から学ぶ”をポリシーとしており、コピーライティング業界で世界最高の権威である全米コピーライター協会(AWAI)でライティングの基礎を習得後、SEOコピーライティングのパイオニアHeather-Lloyd Martin、コンテンツマーケティングの世界的第一人者Brian ClarkにWebコピーライティングを学ぶ。
さらにAWAIでビジネス用Webサイト作成スキルを習得、知識ゼロの状態から自社サイトSuper Clear Contentsを立ち上げる。その経験とインターネット業界の動向をふまえて、個人事業主や副業サラリーマンに向けて最新のビジネス用Webサイト構築方法を提供している。
コメントを残す