スニペット(英語でsnippet)とは元々「断片」という意味ですが、インターネット検索の領域では「検索エンジンの検索結果画面(SERPs)に表示される1つ1つのリンク先の情報」を表します。または、簡単に言い換えると…
目次
スニペットとは何か?
スニペットとは、SERPsに表示されるリンク先のページタイトル、URL、メタディスクリプションの3つをセットにしたものです。ユーザーがブラウザからGoogleやYahoo!を開いて、検索ボックスに検索クエリ(キーワード)を入力します。検索ボタンをクリックして出てきた最初のSERPには、ユーザーの検索クエリに最も関連したスニペットが10コ(+広告など)表示されているはずです。
なぜスニペットがSEO対策に重要なのか?
このスニペット…なぜこれがSEO対策として重要か?というと、あなたのお客さんはスニペットに書かれているタイトルとメタディスクリプションのテキストを読んで、そのリンクを開くかどうかを決めるからです。
ユーザーにとってスニペットは、リンク先のWebサイトにどんなことが書いてあるかを判断する貴重な情報です。スニペットを読んだユーザーが「自分の疑問を解決してくれそうだ」と思えば、そのリンクをクリックしてコンテンツを読もうとするでしょう。もしそうでなければ、次のスニペットに移って問題解決に役立つサイトを探すはずです。
なので、あなたがブログ記事やランディングページをupするときには、同時にお客さんにとってクリックしたくなるスニペットを作らなければなりません。スニペットに全文表示される文字数のルールを守り、お客さんの注意をひきつける見出し(→タイトル)を考え、そのページの内容を魅力的に伝える要約や説明文(→メタディスクリプション)を作成します。
もちろん、いくら多くのお客さんに来てもらいたいからと言って、嘘を書いてはいけません。ページを開いたお客さんがガッカリして、もう二度とあなたのサイトに来てくれなくなってしまうかもしれません。だいたい、そんな嘘はGoogleにも簡単にわかってしまい、そのページは必然的に検索順位が下がっていってしまうでしょう。
スニペットはGoogleが自動で作ってくれます。でも…
このような、SEO対策としても大事なスニペット。幸い、WordPressで作成したブログ記事にタイトルタグやスラッグ、メタディスクリプションタグ を登録すれば、スニペットはGoogleが自動で作ってくれます。
ただ、問題が1つあります。それは…
スニペットは必ずしもあなたの思い通りに表示されない
ということです。具体的には、あなたが指定したメタディスクリプションの代わりに、Googleが記事の抜粋から自動プログラムで作ったメタディスクリプションに置き換えて、スニペットに反映することがよくあります。
どちらのメタディスクリプションが表示されるか…ここは残念ながら、僕たちでコントロールできないところです。ユーザーが検索する検索クエリに応じて、Googleが「よりコンテンツの価値を正しく伝えられる方」を判断して表示を変えています。どちらが表示されようと、お客さんがSERPsからあなたのページに来てくれさえすれば、あなたにとっても文句はないですよね?
一方、Googleが勝手にメタディスクリプションを作ってくれるなら、わざわざ自分で作らなくてもいいじゃん!という考え方もあります。確かに一理あるのですが、GoogleのJohn Muellerはそれをおすすめしていません。あなたが作ったコンテンツの価値は、あなたが一番よく知っているはず。その価値がきちんとお客さんに伝わるように、メタディスクリプションもしっかり設定するようにしましょう。
スニペットの進化形:リッチスニペットと強調スニペット
上に書いたように、タイトル+URL+メタディスクリプションをスニペットと言いますが、最近Googleは通常のスニペットに追加の情報を加えて、よりコンテンツの価値を正しく伝えられるように工夫しています。
その試みとして行われているのが、リッチスニペットと強調スニペットという2種類の特別なスニペット。それぞれどんなスニペットなのか?というと…
リッチスニペットとは何か?
リッチスニペットとは、検索結果画面に表示される通常のスニペットに加えて、パンくずリストや商品の特徴・値段、画像(会社や店舗のロゴマークなど)、動画、ユーザーのレビュー、イベントの日付など、様々な種類の追加情報が表示されているスニペットのことです。
例えば、下の画像にあるSuper Clear Contentsのスニペットには、星5段階でのお客さんの評価が一緒にわかるようになっています。これらの追加情報のおかげで、ユーザーは「そのリンクをクリックするべきか?」を正しく判断できるようになります。
リッチスニペットを表示させるには「構造化データマークアップ」というものを導入する必要があります。これは、人間ならすぐに判断できるような情報をHTML内にメタデータとして記載して、検索エンジン側にも言葉や画像の意味を把握できるようにするための作業です。
ただ、構造化データマークアップには基本HTMLのプログラミング知識が必要になります。構造化データの書き方がわからない場合には、Googleのサーチコンソール内にデータハイライターというツールを利用する手もあります。データハイライターからリッチスニペットに表示したい情報をタグ付けしてクローラーに伝えることで、リッチスニペット表示を狙うことができます。
強調スニペットとは何か?
もう1つの強調スニペット。強調スニペットとは、ユーザーの特定の疑問に対してGoogleが一発回答を出すために用意したものです。Googleはこれを表示させるために、オーガニック検索1位のスニペットの上「ポジション・ゼロ」というところを解放します(画面右側のナレッジグラフの位置に表示されることもあります)。
この強調スニペットは、主に専門用語や英単語などの意味を検索した場合に、用語解説として表示されます。これによりユーザーは、画面を下へスクロールしないで、1分もあればGoogleが出したベストな回答をレビューできるようになりました。
このようにSERPsの最上位に表示される強調スニペット…あなたのコンテンツがそこに表示されるようになったら嬉しいですよね?でも残念ながら、強調スニペットはリッチスニペットと違って、あなたが表示させたいと思っても自由に表示できるものではありません。そうではなくて、質の高いコンテンツの一部をGoogleが採用してポジション・ゼロに表示させるのです。
強調スニペットに採用されやすいコンテンツの特徴
上に述べたように、強調スニペットは数ある関連コンテンツの中かポジションゼロに表示させるものです。確実に強調スニペットに採用されるためのテンプレートやツールは存在しません。
ただ、今まで海外のSEO対策の専門家が行ってきた調査によって、どんなコンテンツが強調スニペットに採用されやすいか?という傾向はわかってきています。具体的には…
Googleのポリシーを理解している
まずは当然のことですが、Googleのポリシーに反するコンテンツは強調スニペットにのることはありません(>> Googleの強調スニペットの仕組み)。まずはあなたのwebコンテンツに、このポリシーに反する表現がないかどうかを確認しておきましょう。
ターゲットキーワードで検索トップ10入りが必須条件
最初の特徴は、ほぼ全てのページがターゲットキーワードで検索トップ10入りをしているということです。
Ahrefsという企業が総勢200万個の強調スニペットを調査した結果、全体の99.58%の強調スニペットが検索結果トップ10入りのコンテンツから採用されているのがわかりました。ごくわずかに例外はあるものの、僕たちが強調スニペットを狙うなら、最低でもトップ10に入るくらいの良質なコンテンツが必要ということになります。
ユーザーの検索意図に対する回答がページの一番上にある
次の特徴としては、ユーザーの検索意図に対する回答がページの一番上にあることです。
これは非常にアメリカ的な考え方だと思うのですが、アメリカ人って自分の考えを人に伝えるときに、まず結論から入って、それを裏付ける理由を説明して、最後にまとめで全体を整理をしますよね。それと同じで、webコンテンツも結論を一番上に配置し、その下にその結論を支える理由やデータ、その他の情報を集め、最後に記事をまとめる書き方をする方が、Googleのアルゴリズムにはウケがいいようです。
これは強調スニペットに図表や箇条書きを載せたい場合も同様です。表示させたいものをページの一番上にもってくるのが、思い通りに強調スニペットを表示させるための1つのコツかもしれません。
大堀 僚介(Ohori Ryosuke)
AWAI認定コピーライター
SEO contents institute認定コピーライター
何事も“超一流の専門家から学ぶ”をポリシーとしており、コピーライティング業界で世界最高の権威である全米コピーライター協会(AWAI)でライティングの基礎を習得後、SEOコピーライティングのパイオニアHeather-Lloyd Martin、コンテンツマーケティングの世界的第一人者Brian ClarkにWebコピーライティングを学ぶ。
さらにAWAIでビジネス用Webサイト作成スキルを習得、知識ゼロの状態から自社サイトSuper Clear Contentsを立ち上げる。その経験とインターネット業界の動向をふまえて、個人事業主や副業サラリーマンに向けて最新のビジネス用Webサイト構築方法を提供している。