コンテンツマーケティングに熱心なあなたへ…理想的なブログの文字数はどれくらい?
これはコンテンツマーケティングを実践している人にとって、とても重要なクエスチョンです…
SEO対策として必要なブログ記事の長さはどれくらい?
この質問に答えるのは、そんなに簡単ではありません。一言で言うならば「その記事の内容による」です。
目次
SEO効果が出る理想的なブログ記事の文字数は?
実際ブログ記事を書いて投稿するときに、僕たちが考えておかなければならないことは山ほどあります。その条件次第で必要な記事の長さが変わってくるのです。でも、あえてその中で特に重要なポイントを2つ挙げておくと…
- そのブログ記事のターゲットとなる読者は誰か?
- その記事のトピックを読者に理解してもらうのに、どれくらいの説明や証拠が必要か?
コンテンツの長さはSEO効果に関係ない
専門家やエージェントのブログを見ていると、よく「長い文章の方が効果が高い」という記載を目にします。2018年版 SEO検定公式テキスト3級(p118)にも…
- 上位表示を目指さないページの文字数は=500文字以上
- 上位表示を目指すページの文字数は=800文字以上
- 競争率が激しい目標キーワードを設定したページの文字数は=3800文字以上
という記載がありますし、コンテンツマーケティング系の発信を見れば、お決まりのように長文のブログ記事が表示されます。
逆に「短いコンテンツほど良い」という人もいます。実際短い記事の方が、読む方としては読みやすいです。原稿を読み終わるまでのスピードも早く、それだけ時間を無駄にしませんし、通勤中にスマホでも簡単に読めますよね。
また、現代人の集中力持続時間が日に日に短くなっているという科学的根拠もあります。2015年発行のTIME誌によると、現在僕たちの集中力の平均持続時間はたったの8秒…なんと金魚と同じレベルだそうです。
では、実際のところはどうなのでしょう?結論を言うと、記事の長さが検索ランキングに関係するという事実はありません。実際GoogleのJohn Muellerも、Twitterで…
ブログ記事の長さでその記事の価値を評価しない
と断言しています。そうではないのです。大切なのは記事の長さではなくユーザーエクスペリエンス、つまり記事を読んでくれるお客さんの体験です。
お客さんに何か調べたいことができてGoogleを開きます。検索ボックスにキーワードを入力して検索をかけると、そのキーワードに最もマッチしそうなWebサイトが10件程度表示され、お客さんはそのうちの1つをクリック…
さて、お客さんはそのサイトの情報できちんと疑問を解決できたでしょうか?もしかしたら、その情報では不十分で別のサイトを探さなければいけないかもしれません。あるいは、余計な内容が多すぎて最後まで読む気をなくしてしまうかもしれません。
記事を書く側としては、記事の長さよりもここに注目しなければなりません。ターゲットとなる読者層に必要な情報が過不足なく伝えられる長さ…それがコンテンツマーケティングにおけるブログ記事の最適な長さです。
そういうわけで、パソコンを開いてWordに原稿を書き続けて、テキストの字数をカウント用のツールで数えて、「まだまだ足りないなぁ…」などと悩む必要はないのです。そもそもWordPressでWebサイトを管理しているなら、ブログ記事投稿画面の最後に文字数のカウンターが表示されますしね。
検索ランキング上位にヒットするブログ記事の文字数をチェック
とは言え、このままでは僕たちの頭の中がスッキリしないのも事実です。これでこの記事を終わらせてしまうと、なんとなく煙に巻かれたような印象が残ってしまうことでしょう。
ということで、冒頭の質問をちょっと言い換えます。
検索上位を獲得したブログ記事の文字数はどれくらい?
こうすると、僕も少し具体的に答えやすくなります。きちんとした統計結果があるからです。でも残念ながら、その統計は英語のWebサイトを対象としたものなので、日本語の記事を書く僕たちとしては、そのデータから推測して文字数を決めるしかありません。
今回検証するデータは、2016年9月にBacklinkoが発表した調査結果です。彼らが100万件ものGoogle検索結果を解析した結果、トップ10にランクインするページの単語数の平均が1,890単語であることがわかりました。
さて、英語で1890単語の文章とは一体どのくらいの長さでしょうか?参考までに、英語ニュースのCNNから“Xi Jinping heads to Africa to clinch China’s hold over the continent”という記事(2018年7月18日発行)を取り上げます。
タイトル抜き、本文と見出しのみの文章をGoogleドキュメントにコピペして、「文字カウント」をクリック…すると、この記事で使用された総単語数は940単語という結果となりました。ちょうど検索結果トップ10入りブログの半分の長さです。CNNのニュース1本は平均的に3分程度の長さらしいので、単純に考えるとNHKのニュース6分間と同じ程度の分量ということになりそうです。
「何だ、結局長い記事がいいんじゃん…」と、あなたは思うかも知れません。違うのです。「記事が長いからいい」のではなく、「その長い記事の中にランクアップする要素が多く含まれている」ということなのです。
例をあげましょう。Googleの検索ボックスに「ブログとは」と入力して検索します。並みいる長文ブログを押しのけて一番上に出てきたのは、全部でたった50文字程度の説明文。このようにGoogleは、あっさりと解決する問題については「ポジション・ゼロ」と呼ばれる場所を解放して、短文の記事を表示させることがあります。
ポジション・ゼロの一例:「ブログとは」と入力して検索すると…
でも、僕たちが日常生活で扱う数々の問題は、そんな単純に解決するものばかりではありません。問題が複雑であれば、解決のために必要ないくつかの手順をわかりやすく説明しなければなりません。あるいは、複数の解決法があることもあります。そうすると…
- どちらの解決法がいいのか?
- その証拠は?
- 実際試した人はどんな結果になったの?
などなど、いろいろな疑問が出てきますよね。
こういった数々の疑問にきちんと答えられるような事実や証拠を、Googleも求めています。それらに1つ1つ丁寧に答えていくと、結果的に記事が長くなる。そしてそれをGoogleが評価して、ランキング上位に表示させる…こういうことなのです。
文字数を数えるより、読者が何を知りたがっているのかを調べましょう
ということで、最初からブログの長さを決めて記事を書きはじめるのは、ちょっとポイントがズレています。興味のないニュースを6分間も聞かされる人の身になってみれば、ただ長いだけで中身の薄いコンテンツを読まされる相手の気持ちが理解できるはずです。
そうではなく、読者にとって重要な情報をブログに書き足していったら、いつのまにかボリュームが大きくなっていた…この方が正しいブログの書き方と言えるでしょう。ならば、読者のことをよく知らなければ良い記事を書けるはずがありません。
あなたのブログを読んでくれるお客さんは、どんな人でしょう?どんな情報を探していて、それを使って何をしたいと思っているでしょう?
また、お客さんの知識レベルについても想定しておく必要があります。あなたの提示するトピックに興味はあるけれど、何から始めればいいのかわからない人もいれば、すでに十分に知識を持っていて具体的な問題解決法を求めている人もいます。このように知識レベルがバラバラのあらゆる読者層に満足してもらうために、場合によっては同じトピックについての記事をいくつも書く必要性も出てきます。
Googleの検索上位に表示させるコツ:文章だけでなく画像や動画も使ってブログを構成する
特に「長い記事をかかなければ…」と思っている人は、すべて言葉だけで説明しようとする傾向があります。でも、読者に満足してもらうことを第一に考えれば、時としてその姿勢は好ましくありません。
例えば何らかのデータを示したい場合。ここでは例として、以前のブログでお話しした「SNSとSEOのトラフィック数の比較」を取り上げます。
Figure by Shareaholic
上のグラフは「2017年はGoogleからのアクセスがSNSからのアクセスを逆転して増加を続け、大きく上回った」というグラフです。このようにグラフを表示させれば…
- 今SEOとSNSではどちらが集客効果が高いのか?
- 実際SEOとSNSでどのくらい集客効果が違うのか?
- 今後企業の集客はSEOとSNSのどちらに人気が出そうか?
などが読み手に簡単にイメージできますよね。このような場合、無理に本文で説明する必要はありません。読み手の立場としても、見ればわかるものを長々と追加で説明されるのは、気分のいいものではありませんよね。
優れたコンテンツを作るためには、まず「読み手にどんな形でメッセージを届けるのがいいのか」を想定します。文章が最適な部分は文章で、画像やビデオの方が説得力が高ければ、迷うことなくそちらを使います。
インターネットでのメッセージの伝え方は1つではありません。ブログには文章だけでなく、画像も音声も臨機応変に使って、本文の合間に効果的に見出しを挿入して、いろいろな伝え方を試してみましょう。その方があなた自身も楽しめますし、きっと読み手にとっても楽しめるコンテンツになるはずです。
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経営が順調な大企業ほどプロのWebコピーライターを雇う5つの理由
大堀 僚介(Ohori Ryosuke)
AWAI認定コピーライター
SEO contents institute認定コピーライター
何事も“超一流の専門家から学ぶ”をポリシーとしており、コピーライティング業界で世界最高の権威である全米コピーライター協会(AWAI)でライティングの基礎を習得後、SEOコピーライティングのパイオニアHeather-Lloyd Martin、コンテンツマーケティングの世界的第一人者Brian ClarkにWebコピーライティングを学ぶ。
さらにAWAIでビジネス用Webサイト作成スキルを習得、知識ゼロの状態から自社サイトSuper Clear Contentsを立ち上げる。その経験とインターネット業界の動向をふまえて、個人事業主や副業サラリーマンに向けて最新のビジネス用Webサイト構築方法を提供している。
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