長文SEOでGoogleの検索上位を獲りたい?でもその前に考えておかなきゃいけないこと、いくつかありますよね…
ちょっとSEO対策について勉強した人なら…
文字数の多い長文コンテンツの方がGoogleで上位表示されやすい
という噂を聞いたことがあると思います(いわゆる長文SEO)。確かに、特に検索件数の多いビッグキーワードになればなるほど長文コンテンツが上位表示されいる傾向はあります。実は…
この噂は間違いで、GoogleのJohn Muellerもきっぱりとこの噂を否定しています。でも、実際にはいまだにクライアントさんから…
ライバル社が5000文字の記事を書いているから、うちのは6000文字で作って欲しい
という要望が後を立ちません。それだけコンテンツの文字数の問題は、根深く一般社会に浸透しているのでしょう。
もしあなたが同じ考えをお持ちなら、僕からあなたに2つ質問がありますので、ちょっと考えてみてください…
目次
質問1:長文のコンテンツでユーザーに何を伝えたいのですか?
いくらGoogleが検索1位にしてくれたとしても、その向こう側にいるユーザーが記事を見てくれなければ何の意味もありません。仮にユーザーがそのコンテンツをクリックしてくれたとしても、記事を読んで「中身のない記事だな…」と感じてしまったら、むしろそのページはあなたの評判を落とす広告として働くのです。
ユーザーに伝えたいメッセージがあなたの頭の中でまとまっていない状態で、ライターに長文コンテンツを依頼すべきではありません。その状態で長文コンテンツを作成したとしても、Googleに評価されなかったり、お客さんとのトラブルにつながったり、何らかの形であなたのビジネスに悪影響が出てくるものです。
質問2:長文コンテンツはあなたの目的に合っていますか?
そしてもう1つ。あなたの目的を達成するのに長文コンテンツが必要かどうかも考えておかなければなりません。せっかく力を入れて長文コンテンツを作っても、その目的を達成できる見込みが少なければ労力の無駄に終わってしまいます。
はっきり言ってしまうと、長文コンテンツでGoogleに上位表示してもらったとしても、必ずしも売り上げupにつながるわけではないのです。
長文コンテンツが売り上げupにつながりにくい理由
ここでは例として、アウトドア用品メーカー・モンベルのサイトから「はじめての山歩き [登山の基本装備・秋冬編]」というページを取り上げます。リンクをクリックしてもらえればお分かりの通り、登山の初心者に向けての基本知識から必要な装備、講習会の案内に至るまで、様々な情報が掲載された長文のコンテンツになっています。
このページの情報が必要な人って、どんな人でしょう?登山に興味があるけれど、始めるために何をしたら良いかわからない人にとっては、このページはすごく役に立つことでしょう。一方で、すでに登山を何度も経験している熟練者にとっては、この記事の内容は当たり前すぎて価値がないかもしれません。
さて、ここで1つ、多くの人が抱えている誤解を正しておきましょう。これから登山を始めてみようかな?と漠然と考えている人と、すでに何度も登山を経験している人、モンベルの商品を売りやすいのはどちらでしょう?
わかりますよね?登山に興味はあっても、誰もがモンベルから商品を買おうとするわけではありません。このページを読んで「早起きが苦手だからムリかな…」と登山を諦める人もいるかもしれませんし、必要な装備の種類の多さや値段に唖然とする人もいるかもしれません。他のメーカーと値段を比較してから考えようとする人もいて不思議ではありません。
つまり、長文コンテンツを必要とするユーザーが、記事を読んでそのまま商品やサービスを買ってくれる可能性は低いということです。
一方の登山経験者。山を登った時の経験から「こんな道具があったらいいのに…」と思いながら商品を探したり、今使っている道具が老朽化して新しいものが必要になったりと、初心者と比べて商品を買う理由をたくさん持っています。こんな人たちに余計な説明はいりません。普通に商品ページを作って、そこに誘導してあげればいいのです。
あなたのwebサイトにも長文コンテンツが必要な理由
ここまでの文章を読んでくれたなら、もう答えに気づいているのではないでしょうか。長文コンテンツが必要な最大の理由は、ユーザーが探している情報を不足なく提供することです。なので、長文コンテンツは売り上げupを狙って作るようなものではありません。とはいえ、長期的な視点で見れば、長文コンテンツもちゃんと売り上げに貢献してくれます。
あなたが提供した回答にユーザーが満足すれば、あなたのブランドが彼らの記憶に残ります。また、一部のユーザーは抱えていた疑問が解消されたことによって、一歩二歩と将来の商品購入へと近づいていくことになります。
加えて、有益な情報満載の長文コンテンツは、webサイト内の他のページの検索順位改善にも役立つことが知られています。するとさらに多くのユーザーにあなたのブランドを知ってもらうことができて、さらに売り上げupにつながるというわけです。
関連記事:ネットショップのSEO対策|なぜ情報提供コンテンツも必要なのか?
そのキーワードには長文コンテンツが必要?
あなたが特定のキーワードを狙ってコンテンツを作ろうと思ったとき、長文コンテンツにする方が良いのかどうか迷うことがあると思います。そんな時のために、コンテンツの文字数を決めるために役立つ1つの目安をお伝えしましょう。
あなたが狙っているキーワードでGoogle検索をして、トップ10のWebページの文字数を測ってみましょう。「え〜、めんどくさい…」と思うかもしれませんが、ただ単にコンテンツをWordやGoogleドキュメントにコピペするだけです。それほど煩雑な作業ではありません。
この作業を終えて、トップ10のコンテンツの文字数が次のような感じだったら…
- 第1位:4983文字
- 第2位:1094文字
- 第3位:1322文字
- 第4位:1474文字
- 第5位:9827文字
- 第6位:2385文字
- 第7位:892文字
- 第8位:1853文字
- 第9位:1566文字
- 第10位:1220文字
ざっと見ると、第5位のページが圧倒的に文字数が多いですね。第1位もなかなかの文字数ですが、他のコンテンツはむしろ短いコンテンツが多い傾向があります。この例の場合、トップ10のコンテンツの平均文字数は2662文字です。
この傾向を見る限り、上の例では少なくとも「長文コンテンツは必須ではない」ことがわかります。
もちろん、検索順位の決定にはコンテンツの内容やドメインパワー、サイトのデザインなども影響するので、あなたのサイトでも短文でうまくいく保証はありません。ただ、他の条件がライバルと大差ない状況であれば、あなたが同じキーワードでコンテンツを作るときには長文コンテンツにする必要がなさそうだ…と考えることができます。
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なぜ長文のコンテンツがTwitterに検索順位で負けてしまうのか
逆に、もしあなたのサイトのドメインパワーが明らかに低いなど、ライバルと比べて弱い点が目立つようであれば、あなたは長文コンテンツで勝負をかけなければならないでしょう。ライバルのページよりも包括的な内容のコンテンツを作って、有益な画像やビデオなどで付加価値を提供し、コンテンツの内容でライバルとの差を見せつけなければなりません。
大堀 僚介(Ohori Ryosuke)
AWAI認定コピーライター
SEO contents institute認定コピーライター
何事も“超一流の専門家から学ぶ”をポリシーとしており、コピーライティング業界で世界最高の権威である全米コピーライター協会(AWAI)でライティングの基礎を習得後、SEOコピーライティングのパイオニアHeather-Lloyd Martin、コンテンツマーケティングの世界的第一人者Brian ClarkにWebコピーライティングを学ぶ。
さらにAWAIでビジネス用Webサイト作成スキルを習得、知識ゼロの状態から自社サイトSuper Clear Contentsを立ち上げる。その経験とインターネット業界の動向をふまえて、個人事業主や副業サラリーマンに向けて最新のビジネス用Webサイト構築方法を提供している。
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