日々進化するGoogleのオーガニック検索についてまとめてみた

オーガニック検索とは、Google等で表示される検索結果画面から広告を除いた残りの部分を言います。多くの検索エンジンでは、広告主から広告料をもらうことにより特定のwebページを検索結果のトップにもってくることがあります。オーガニック検索はこうした宣伝とは関係なく現れる検索結果であり、ここで上位に表示されるほどユーザーの抱える疑問に最も関連性が高いと判断されていることになります。

なぜオーガニック検索がSEO対策において重要なのか?

オーガニック検索がSEO対策において重要な理由は2つあります。1つめは、オーガニック検索上位の記事はPPC広告よりユーザーにクリックしてもらいやすいことです。

PPC広告の10倍クリック率が高い

ちょっと古い調査になりますが、2016年にイギリスのRichman SEO Trainingが行った調査によれば、ユーザーはPPC広告よりも10倍近くオーガニック検索の検索結果をクリックする傾向にあるようです。

ここで特筆すべきなのは、ユーザーが調べ物をしているとき(Informational Query)だけでなく、ネットで商品を購入しようとしているとき(Transactional Query)もオーガニック検索のクリック率が圧倒的に高いことです。これは、ネットショップを運営していて「PPC広告で稼ぐからSEO対策はいらない!」と考えているオーナーに対して反論をかます1つの材料になりますね。

その一方で、ユーザーは必ずしもオーガニック検索上位のコンテンツを信頼してクリックしているわけではないことも知っておかなければなりません。同じ調査で、PPC広告よりもオーガニック検索結果を「信頼して」クリックする人は46%と、全体の半数弱に過ぎません。この点についてはGoogleの検索アルゴリズムの問題でもあり、僕たち情報発信側にとっての今後の課題でもあります。

オーガニック検索から無料のトラフィックを獲得できる

オーガニック検索がSEO対策にとって重要なもう1つの理由は、オーガニック検索結果から無料のトラフィックを獲得できることです。

例として某有名サイトのトラフィック分析を上に示します。このサイトは日本国内だけで1ヶ月9670万件ものアクセスがあって、そのトラフィックの価値をお金で見積もると約24億円であることがわかります。

別の見方をすると、毎月このくらいのトラフィックを集めるためには月々24億円くらいのネット広告費が必要で、オーガニック検索でトラフィックを集めることができればその毎月の広告費を節約できるということです。これって、ビジネスを管理するあなたにとってすごく魅力的な話じゃないですか?

ただ、1つ誤解してほしくないことがあります。それは、SEO対策を施してオーガニック検索でトラフィックを集めるにも、それなりのお金がかかるということです。自力でSEO対策を施せるなら費用はタダですが、専門業者に外注するなら相応のコストはどうしても発生します。それでも、正しい業者とそれなりのお金をかけさえすれば、長期的には毎月広告料を払っていくよりコストパフォーマンス的にオーガニック検索のトラフィックを集めるほうが安上がりになります。

オーガニック検索結果のバリエーション

数年前までは、オーガニック検索の結果はすべてwebコンテンツのタイトル、URL、メタディスクリプションがセットになったスニペットの羅列で表示されていました。しかし最近では、ユーザーの検索に対してより多様な検索結果を出すために、検索結果1ページ目に通常のスニペットとは別の形の結果を出すようになりました。

これから数年後に導入されるであろうMUM(Multitask Unified Model)によって、オーガニック検索結果の表示形式はさらに多様化していくものと思われます。最近は普通にスニペット形式でオーガニック検索1位を獲得するのは困難になってきているので、これから紹介するようなバリエーションで検索結果1ページ目を狙いにいくのも戦略の1つでしょう。

1.強調スニペット

強調スニペットは、ユーザーが検索しようとしている疑問に対して一発回答ができる場合に表示されます。通常のオーガニック検索1位のページよりも上位に紹介されることもよくあるので、ユーザーに向けての宣伝効果は抜群です。
ただ、強調スニペットに表示された回答にユーザーが満足してしまうと、そこでユーザーが検索をやめてしまいあなたのサイトに来てくれない…ということも起こります。なので、単にトラフィックを増やすことだけ考えるのなら、仮に検索結果の一番上に表示されたとしてもトラフィックの伸びは期待通りにいかないこともあります。

2.トップニュース

トップニュースは、最近のホットなニュースに関するコンテンツが紹介されるエリアです。もしあなたが時事ネタを扱うブログを運営しているのなら、このトップニュースに紹介されることを狙って記事を作成すると良いでしょう。
ちなみに、かつてはこのトップニュースに記事を載せるためにはAMPの導入が必須と言われていましたが、今はAMPなしでも大丈夫ということになっています。

3.他の人はこちらも検索

「他の人はこちらも検索」は、ユーザーが検索したトピックに関するよくある質問がリストアップされます。ロングテールキーワードに対してしっかり対策されたコンテンツが取り上げられやすいので、日頃からロングテールキーワードを意識した記事を作成している人にとってはチャンスです。

4.ビデオカルーセル

Googleのオーガニック検索には、文字情報だけでなくビデオも紹介されることがあります。もしあなたがGoogle傘下のYouTubeで情報発信しているなら、タイトルや概要欄を最適化しておけばオーガニック検索のビデオカルーセルで紹介される可能性が高まります。
ただ僕個人の経験としては、YouTube以外の動画がここで紹介されたのを見た記憶がありません。それは僕の誤解なのか、それとも他の理由があるのか、ここでは深く突っ込んで考えないことにしますが…

あなたのwebサイトのオーガニック検索順位の調べ方

単に任意のキーワードにおけるオーガニック検索順位を調べるだけなら、Googleの検索窓にキーワードを入力して検索にかけるだけでOK。あとは根気よく順位を下まで追っていけば、あなたの記事が何位にランキングされているか(あるいはランク外になっているか)がわかります。

でも、SEO対策としてもう少し役に立つ情報が欲しいとお考えなら、ネット上で使える無料SEOツールを上手に活用すると良いでしょう。

例えば、以前このブログでご紹介したことのあるAhrefsというSEOツール。本来は専門家が使うような有料(しかもかなり高額)ツールなのですが、多くの機能を無料版で開放してくれているので、一般の人でもプロ並の分析をすることが可能です。

AhrefsのKeyword Rank Checkerを開き、対象キーワードとあなたのサイトのドメインをそれぞれ入力します。対象国を日本に設定してオレンジ色のボタンをクリックすれば、あなたのサイトのオーガニック検索順位だけでなく、あなたのサイトやライバルサイトのドメインパワー被リンク数、月間トラフィック数などが同時にわかってしまいます。

また、あなたのサイト全体でGoogleにランクインしている全キーワードを知りたければ、Ahrefsにメアドを登録してSite Explorerという機能を使うと良いでしょう。

まとめ

いかがでしたか?今回はオーガニック検索についての基本的な知識と、オーガニック検索で1ページ目表示を狙うためのちょっとしたヒントをまとめてみました。この情報が少しでもあなたのSEO対策でお役に立てれば嬉しいです。Googleのオーガニック検索について、他に何か気になることはありませんか?今後のコンテンツ作成の参考にさせていただきますので、お気軽に下のコメント欄にメッセージを残していってください。

大堀 僚介(Ohori Ryosuke)

AWAI認定コピーライター
SEO contents institute認定コピーライター

何事も“超一流の専門家から学ぶ”をポリシーとしており、コピーライティング業界で世界最高の権威である全米コピーライター協会(AWAI)でライティングの基礎を習得後、SEOコピーライティングのパイオニアHeather-Lloyd Martin、コンテンツマーケティングの世界的第一人者Brian ClarkにWebコピーライティングを学ぶ。

さらにAWAIでビジネス用Webサイト作成スキルを習得、知識ゼロの状態から自社サイトSuper Clear Contentsを立ち上げる。その経験とインターネット業界の動向をふまえて、個人事業主や副業サラリーマンに向けて最新のビジネス用Webサイト構築方法を提供している。

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